前営業日トピックス
東京市場では、前日の海外市場の堅調な流れが一服し、ドル円・クロス円は序盤から軟調な動きとなった。上昇して始まった日経平均平均株価がマイナス圏まで下落したことや、米長期金利が低下したことから、ドル円・クロス円は一段の下落となった。しかし、その後は上昇に転じて堅調な動きとなり、欧州市場でも一段の上昇となったが、その後上昇して始まった欧州主要株価指数が下落に転じたことや、米長期金利が低下したこともあり、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。
米国市場では、序盤からドル円・クロス円は軟調な動きとなった。その後、米長期金利が上昇したことや、序盤に発表された3月の米消費者信頼感指数、リッチモンド連銀製造業指数がともに市場予想を上回ったことも加わり、ドル/円は序盤の131.18まで上昇した。しかし、終盤にはダウ平均株価がマイナス圏まで下落するなど、主要株価指数が下落したことで円買いが優勢となり、ドル円・クロス円は再び下落となった。
米株式市場では、経営破綻した銀行の買収発表などを背景に、金融システムへの不安が後退したとの見方からダウ平均は序盤から堅調な動きとなり、前日比118ドル高まで上昇した。その後、FRBの金融引き締めが続くとの見方が根強いことが意識され、終盤には売りが優勢となり、ダウ平均はマイナス圏まで下落し、一時136ドル安まで下落した。終盤に下げ幅を縮小して37.83ドル高(-0.12%)で終了した。一方、米長期金利が高止まりしたこともあり、金利動向に敏感なナスダックは序盤から上値の重い動きが続き、52.76ポイント安で終了した。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)前日の海外市場で金融システムへの過度な懸念後退や米金利の上昇を背景に堅調な動きとなった流れが一服し、東京市場では序盤からドル円・クロス円は軟調な動きとなった。その後、利益確定やポジション調整の動きから軟調な動きとなり、さらに上昇して始まった日経平均株価がマイナス圏まで下落したことや、時間外取引で米長期金利が低下したことも加わり、ドル/円は序盤の高値131.57から130.51まで下落した。
(2)下げ一服後は、米長期金利が上昇に転じたことや、一時44円安まで下落した日経平均株価が再び上昇に転じたことから、ドル円・クロス円は堅調な動きとなり、ドル/円は131.29まで上昇した。
(3)米国市場では、欧州市場の流れを引き継ぎ、ドル円・クロス円は序盤から軟調な動きとなった。下げ一服後は、米長期金利が上昇したことや、序盤に発表された3月の米消費者信頼感指数、リッチモンド連銀製造業指数がともに市場予想を上回ったことも加わり、ドル/円は序盤の安値130.41から131.18まで上昇した。しかし、終盤にはダウ平均株価がマイナス圏まで下落するなど、主要株価指数が下落したことで円買いが優勢となり、ドル円・クロス円は再び下落となった。
本日のトピックス
本日の東京市場では、日経平均株価が上昇して始まったこともあり、ドル円・クロス円は序盤から堅調な動きとなった。金融システムに対する不安が和らいでいることに加え、FRBは規制・監督に関する検証結果が5月に発表されることから、新たな経営破綻などが出なければ一旦落ち着くと見られており、今後は再び各主要中銀の金融政策の行方が注目されるだろう。その中で、本日は月末を控えた実需の動きやポジション調整の動きが予想されており、やや神経質な展開も考えられる。また、本日の海外市場では米中古住宅販売仮契約の発表が予定されているが、予想から大きく乖離しなければ反応は限定的と見られている。
3/29の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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23:00 | 米国 |
2月中古住宅販売仮契約(前月比)
中古住宅販売仮契約は、全米不動産業者協会が発表する中古住宅販売の仮契約を指数化したもの。2001年を100として表す。仮契約は通常1-2ヵ月以内に本契約に移行するため、仮契約指数は中古住宅市場の先行指数とされる。
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-3.0% | 8.1% |
前回は市場予想を上回り、2ヵ月連続のプラスとなった。住宅ローン金利が低下したことから、一時的に需要が押し上げられた可能性が指摘された。今回は、再びマイナスが予想されており、2月は1月から住宅ローン金利が上昇した影響もあり、減少が予想されている。 |