前営業日トピックス
日本が祝日で主要市場が休場となり、新規材料に乏しいことから、全般的に限定的な動きとなった。中国株が上昇したこともあり、ドル円・クロス円は底固い動きとなった。欧州時間では、米長期金利が上昇したことから、ドルも主要通貨に対して堅調な動きとなった。
米国市場では、序盤に発表された第4四半期の米GDP改定値が市場予想を下回ったものの、コアPCEが予想を上回ったことを受けて米長期金利が上昇となり、ドルは主要通貨に対して上昇した。ドル/円は、一時135.36まで上昇して昨年12/20以来の高値を更新した。しかし、その後に米長期金利が低下したことに合わせ、ドル/円も134.49まで下落した。
米株式市場では、序盤に発表された米GDP改定値が2四半期連続のプラス成長となったことや、米新規失業保険申請件数が予想を下回ったことを受けて、米経済の堅調さが示されて主要株価指数は買いが先行した。ただ、FRBの利上げ長期化による景気減速懸念が意識され、一時マイナス圏まで下落する場面もあった。しかし、終盤にかけて再び堅調な動きとなり、主要株価指数はプラス圏を回復した。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)日本市場が休場となり、新規材料に乏しいことからドル円・クロス円は序盤から限定的な動きとなった。また、翌日に控えた日本の消費者物価指数、日銀総裁候補の所信聴取を控えて様子見ムードが強まっていることも影響した。
(2)欧州時間では、時間外取引の米長期金利が上昇したことから、ドルは主要通貨に対して堅調な動きとなり、ドル/円もジリ高の展開となった。
(3)米国市場では、欧州市場の流れを引き継ぎ、ドル円・クロス円は序盤から堅調な動きとなった。序盤に発表された第4四半期の米GDP改定値が市場予想を下回ったものの、コアPCEが予想を上回ったことを受けて、米長期金利の指標となる米10年債利回りが3.974%まで上昇して昨年11/11以来の高水準となったことから、ドルは主要通貨に対して堅調な動きとなった。ドル/円は、序盤の134.93から135.36まで上昇して昨年12/20以来の高値を更新した。
(4)しかし、その後に米10年債利回りが一時3.861%まで低下したことに合わせ、ドル/円も134.49まで下落した。一方、ユーロは一時対ドルで1/6以来の安値を更新する場面もあったが、引けにかけてはやや値を戻した。
本日のトピックス
休場明けの東京市場では、序盤に発表された1月の全国消費者物価指数が前月から上昇したものの、植田日銀総裁候補の所信聴取を控えていることもあり、反応は限定的だった。その後、植田候補の所信聴取での発言を受けて、思惑が交錯してドル円・クロス円は乱高下となった。ただ、政策的には黒田総裁の政策を踏襲すると見られており、引き続き方向性の乏しいレンジ内の動きが続くと見られている。
本日の海外市場では、ドイツのGDP確報、米国では個人所得・支出統計、新築住宅販売などの経済指標の発表が予定されており、今後の金融政策を予想する上で結果が注目されている。
2/24の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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0:00 | 米国 |
2月ミシガン大学消費者信頼感指数
ミシガン大消費者信頼感指数は、ミシガン大学が消費者にアンケート調査を行い、現況指数(現在)、期待指数(将来)など消費者マインドを指数化した経済指標である。速報は300人、確報は500人を対象に調査を実施し、1964年の指数を100として算出する。コンファレンス・ボード(CB)が発表する消費者信頼感指数と共に消費者マインドを見る上で重要な経済指標である。
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66.4 | 66.4 |
前回の速報は市場予想を上回り、2022年1月以来の高水準となった。期待指数が低下したものの、現況指数が3ヵ月連続の上昇となったことが影響した。ただ、1年先の期待インフレが上昇したことで、やや懸念の残る結果となった今回の確報では、速報から横ばいが予想されている。 | ||||
0:00 | 米国 |
1月新築住宅販売件数
新築住宅販売件数は、米国内で販売された新築住宅件数(売買契約締結時点)を集計した経済指標であり、地域別の販売件数や販売価格、一戸建やコンドミニアム、集合住宅を含めた数字も発表されている。そして、景気動向の先行を見る上で注目されている指標の一つである。
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62.0万件 | 61.6万件 |
前回は市場予想を上回り、3ヵ月連続の増加となった。年末にかけて米長期金利が低下したことで小幅ながら増加となった。1月も金利が低下したことが影響している可能性もあり、今回も小幅増加が予想されている。 |