前営業日トピックス
東京市場では、日経平均株価が序盤から大きく下落したことや、米長期金利が低下したことから、ドル円・クロス円は軟調な動きが続いた。しかし、欧州時間に入ると、米長期金利が上昇に転じたことや、値頃感の買い戻しなども入り、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。
米国市場では、序盤に発表された米経済指標が予想より良好な結果となったことを受けて、ドルは主要通貨に対して上昇した。ドル/円は一時128.82まで上昇したものの、アジア時間に付けた高値を超えられず、その後は終盤まで上値の重い動きが続いた。
米株式市場では、序盤に発表された雇用関連の米経済指標が堅調な結果となったことから、FRBが利上げを継続して景気後退に陥るとの懸念が強まり、主要株価指数は売りが優勢となった。ダウ平均株価は、序盤から軟調な動きとなり、一時前日比314ドル安まで下落した。その後、69ドル安まで下げ幅を縮小したものの、引けにかけて再び軟調な動きとなり、252.40ドル安(-0.76%)で終了した。一方、ハイテク株中心のナスダックは、104.74ポイント安(-0.96%)で終了した。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)前日の海外市場終盤の堅調な動きが一服し、ドルは主要通貨に対して軟調な動きとなった。また、日経平均株価が330円超下落したことから、クロス円も軟調な動きとなった。一方、12月のオーストラリアの雇用統計では、雇用者数が減少となったことが嫌気され、豪ドルは一段の下落となった。
(2)その後、値を戻す動きが見られたものの、時間外取引で米長期金利の指標となる米10年債利回りが3.378%から3.319%まで低下したことから、ドル/円は序盤の128.93から127.76まで下落し、クロス円も軟調な動きが続いた。
(3)欧州時間では、低下していた米長期気金利が上昇に転じ、米10年債利回りが3.319%から3.411%まで上昇したことから、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。
(4)米国市場では、欧州市場の堅調な動きが一服し、序盤のドル円・クロス円は上値の重い動きとなった。その後に発表された米新規失業保険申請件数、住宅着工件数が予想より良好な結果となったことを受けて、ドルは主要通貨に対して上昇した。指標結果を受けて、ドル/円は一時128.82まで上昇したものの、アジア時間に付けた128.91を超えられず、その後は終盤まで上値の重い動きが続いた。一方、ユーロは序盤から軟調な動きとなったが、終盤にかけて対ドルで上昇に転じ、対円でも底固い動きとなった。
本日のトピックス
今週は、米当局者の発言が多かったが、大半のメンバーから高インフレへの警戒感を示す発言が聞かれたものの、マーケットではFRBが利上げペースを縮小させるとの見方が根強く、ドルは上値の重い動きが続いた。一方、日銀の政策修正への期待が高まっていたが、現状維持が発表されたことで円売りが強まる場面もあったが、近く修正に動くとの見方が根強いことから、円の下値は限定的となっている。
目先の注目は、2/1のFOMCの結果発表であり、週末から米当局者の発言もなくなることから、思惑が交錯する展開が続く可能性も考えられる。そのため、報道やレポートなどに敏感に反応する可能性もあるだろう。
本日の米国市場では、中古住宅販売件数の発表が予定されており、ここまで10ヵ月連続の減少が続いており、本日も前月からの減少が予想されている。ただ、昨日発表された住宅着工件数が前月から減少したものの、予想ほど悪くない結果だったことから、結果が注目されている。
1/20の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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0:00 | 米国 |
12月中古住宅販売件数
中古住宅販売件数は、所有権が移転した中古住宅の販売件数であり、米国の景気動向を見る上で重要視されている経済指標の一つである。所得やローン金利の動向に影響を受けることから、ローン金利動向やローン申請件数と関係も深い。
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395万件 | 409万件 |
前回は市場予想を下回り、10ヵ月連続の減少となった。住宅ローン金利の上昇が影響し、過去最長の減少となった。今回は、前月からさらに減少が予想されており、予想通りなら、2010年10月以来の低水準となる。 |