東京市場では、前日の海外市場の流れを受けて、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。さらに、日経平均株価が序盤から軟調な動きとなったことも影響した。ドル/円は、一時128.64まで下落し、2022年5/31以来の安値を更新した。下げ一服後は、値頃感の買い戻しなどが見られたものの、上値は限定的だった。その後、日銀が17-18日の金融政策決定会合で政策を修正するとの思惑が強まり、円が買われる動きとなり、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。下げ一服後は、値を戻す動きも見られた。

米国市場では、17-18日の日銀金融政策決定会合で政策を修正するとの思惑が高まったことが改めて意識され、ドル円・クロス円は序盤から軟調な動きとなった。さらに、ミシガン大消費者信頼感指数で1年先の期待インフレ率が2021年4月以来の低水準となったことも影響した。ただ、下げ一服後はやや値を戻したものの、上値の重い動きが続いた。

米株式市場では、米大手金融の四半期決算が期待したほどの結果ではないとの見方から、主要株価指数は序盤から下落した。しかし、その後は米国のインフレ低下を受けてFRBが利上げペースを緩めるとの期待が高まり、米景気の先行きへの警戒感が和らいで買いが優勢となった。ダウ平均株価は、序盤に前日比274ドル安まで下落したもののその後は上昇に転じ、終盤に一時152ドル高まで上昇した。引けにかけて上げ幅を縮小し、112ドル高（+0.33％）で終了した。一方、ハイテク株中心のナスダックは、78.06ポイント高（+0.71％）で終了した。

※出所：FX総合分析チャート10分足

（1）東京市場では、前日の海外市場で米消費者物価指数の伸びが縮小し、米国の利上げペースが緩やかになるとの見方が広がったことが引き続き材料視され、序盤からドルは上値の重い動きとなっている。さらに、来週の日銀金融政策決定会合を控えて政策修正への思惑から円が買われる動きも見られ、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。ドル/円は、序盤の高値129.43から128.64まで上昇し、昨年5/31以来の安値を更新した。一方、ユーロは対ドルで前日の高値を上回り、昨年4/22以来の高値を更新した。

（2）仲値公示にかけては実需のドル買いや、値頃感を意識した買いが観測されて値を戻したものの、日経平均株価が前日比350円超下落したこともあり、ドル円・クロス円は上値の重い動きが続いた。日銀金融政策決定会合で政策が修正されるとの見方から円買いが優勢となり、ドル円・クロス円は一段の下落となった。ドル/円は、一時128.10まで下落した。

（3）欧州時間では下げが一服となり、値を戻す動きとなったが、米国市場では日銀が17-18日の金融政策決定会合で大規模緩和政策を修正するとの思惑が根強く、序盤から円が買われる動きとなり、ドル円・クロス円は再び軟調な動きとなった。さらに、1月のミシガン大消費者信頼感指数で1年先の期待インフレ率が2021年4月以来の低水準となったことも加わり、ドル/円は、序盤の128.64から127.46まで下落し、昨年5/30以来の安値を更新した。下げ一服後は値を戻したものの上値の重い動きが続いた。

17-18日に予定されている日銀の金融政策決定会合で、大規模緩和政策を修正するとの思惑が根強く、ドル円・クロス円は上値の重い動きが予想されている。一方、米消費者物価指数が低下したことから、FRBが利上げペースを減速させるとの見通しが強まっており、米当局者も利上げペースの減速を支持する姿勢を見せていることもあり、ドルは引き続き上値の重い動きが続くと見られている。

その中で、先週末に2円近く下落したこともあり、値頃感の買い戻しなどから週明けの東京市場では底固い動きとなっている。ただ、明日から18日まで日銀の金融政策決定会合を控えており、思惑が交錯して神経質な動きとなる可能性も考えられる。

本日の米国市場は、キング牧師記念日のため主要市場が休場となることもあり、全般的に限定的な動きが予想されている。