前営業日トピックス
東京市場では、日銀が大規模緩和の副作用点検へとの報道を受けて円買いが優勢となり、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。欧州市場に入っても、日銀の政策修正などに対する思惑などもあり、改めて円が買われる動きとなり、ドル円・クロス円は一段の下落となった。
米国市場では、序盤に発表された12月の米消費者物価指数が予想通り前月から鈍化したことを受けて、FRBが利上げペースを緩めるとの観測が強まり、ドルは主要通貨に対して下落した。さらに、米長期金利が低下したことも加わり、ドル/円は131.25から128.87まで下落し、昨年6/1以来の安値を付けた。一方、ユーロは対ドルで2022年4/21以来の高値を更新した。
米株式市場では、序盤に発表された12月の米消費者物価指数が予想通りに低下したことで、米国の金融引き締めが長期化するとの懸念が和らぎ、主要株価指数は買いが優勢となった。ダウ平均は、序盤に前日比180ドル安まで下落したものの、その後は上昇に転じて一時319ドル高まで上昇した。終盤に上げ幅を縮小し、216.96ドル高(+0.64%)で終了した。一方、ハイテク株中心のナスダックは69.44ポイント高(+0.64%)で終了した。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)東京時間に、日銀が大規模緩和の副作用点検へとの報道を受けて、円買いが優勢となり、ドル円・クロス円は序盤から軟調な動きとなった。さらに、前日比101円高まで上昇した日経平均株価が下落に転じ、64円安まで下落したことも加わり、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。ドル/円は、序盤の高値132.47から131.54まで下落した。
(2)仲値公示にかけては実需のドル買いが観測されたことからドル/円は132.02まで値を戻す動きとなったものの、時間外取引で米長期金利の指標となる米10年債利回りが3.561%から3.509%まで低下したこともあり、ドル円・クロス円は一段の下落となり、ドル/円は131.36まで下落した。欧州時間では、円買いが強まり、ドル円・クロス円は一段の下落となった。
(3)米国市場では、円買いが優勢となった欧州市場の流れを引き継ぎ、ドル円・クロス円は序盤から軟調な動きとなった。序盤に発表された12月の米消費者物価指数が予想通り前月から鈍化したことを受けて、FRBが利上げペースを緩めるとの観測が強まり、ドルは主要通貨に対して下落した。さらに、米長期金利の指標となる米10年債利回りが、序盤の3.581%から3.423%まで低下し、昨年12月上旬以来の低水準となったことも加わり、ドル/円は米消費者物価指数発表後に付けた131.25から128.87まで下落し、昨年6/1以来の安値を付けた。一方、ユーロは対ドルで2022年4/21以来の高値を更新した。
本日のトピックス
日銀の政策修正への思惑や、米FRBの利上げ減速観測を背景に、円は主要通貨に対して堅調な動きとなっており、ドルは主要通貨に対して軟調な動きとなっている。ドル/円は、昨年6/1以来の安値まで下落している。当面はドル安・円高の流れが続く可能性も考えられ、マーケットでは来週18日の日銀金融政策決定会合の結果発表に注目が集まっている。
本日の米国市場では、1月のミシガン大学消費者信頼感指数の発表が予定されており、インフレの鈍化の影響で消費者のマインドが改善すると予想されている。市場予想と乖離する結果とならなければ、米国は3連休となることから、反応は限定的と見られている。
1/13の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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0:00 | 米国 |
1月ミシガン大学消費者信頼感指数
ミシガン大消費者信頼感指数は、ミシガン大学が消費者にアンケート調査を行い、現況指数(現在)、期待指数(将来)など消費者マインドを指数化した経済指標である。速報は300人、確報は500人を対象に調査を実施し、1964年の指数を100として算出する。コンファレンス・ボード(CB)が発表する消費者信頼感指数と共に消費者マインドを見る上で重要な経済指標である。
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60.5 | 59.7 |
前回の12月の確報は、市場予想を上回り前月比では2.9ポイント上昇した。1年先のインフレ期待が2021年6月以来の低水準となったことで、物価上昇の最悪期が過ぎたとの見方が広がったことが消費者のマインドを改善させたと見られている。今回の1月の速報は、上昇が予想されており、1年先の期待インフレがさらに低下すると予想されており、これが影響すると見られている。 |