前営業日トピックス
東京市場では、序盤から日経平均株価が前日比300円超上昇となったことから、ドル円・クロス円は堅調な動きとなる場面もあったが、週末のポジション調整の動きなどもあり、ドル円・クロス円は下落に転じた。特に、ドル/円は136円台を割れてストップロスを巻き込んで一段の下げとなり、この動きに連れてクロス円も軟調な動きとなった。その後は下げ一服となり、欧州時間にかけて値を戻す動きとなったものの、再び円買いの動きが強まり、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。
米国市場では、序盤に発表された11月の米生産者物価指数が市場予想を上回ったことで、FRBによる金融引き締めの長期化への警戒感が広がり、米長期金利の上昇に伴いドルは主要通貨に対して堅調な動きとなった。しかし、その後に発表されたミシガン大学消費者信頼感指数が市場予想を上回ったものの、1年先のインフレ期待が予想外の低下となったことで、米利上げサイクルの減速が意識され、ドルは主要通貨に対して下落する場面もあった。しかし、米長期金利が終盤まで上げ幅を拡大した動きに合わせてドルも再び堅調な動きとなった。
米株式市場では、序盤に発表された11月の米生産者物価指数の上昇率が市場予想を上回ったことで、FRBによる金融引き締めの長期化への警戒感が広がり、米長期金利の上昇に伴い主要株価指数は序盤から軟調な動きとなった。その後、上昇に転じて一時プラス圏を回復する場面もあったが、終盤に下げ幅を拡大した。ダウ平均株価は下落して始まったものの、前日比63ドル高まで一時値を戻した。しかし、その後に再び下落に転じ、終盤に下げ幅を拡大して305.02ドル安(-0.90%)で終了した。一方、ハイテク株中心のナスダックは、77.38ポイント安で終了した。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)東京市場では、新規材料に乏しい中、日経平均株価が序盤から堅調な動きとなり、前日比300円超上昇したことを受けて、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。上昇一服後は、週末のポジション調整に加え、来週発表予定の米消費者物価指数の先行指標と注目される生産者物価指数の下振れが警戒されていることもあり、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。さらに、ドル/円は136円台を割り込みストップロスを巻き込んで一段の下げとなり、序盤の高値の136.88から135.77まで下落した。一方、ドル/円の下落に連れてクロス円も軟調な動きとなった。
(2)午後に入り下げが一服となり、ドル円・クロス円は値を戻す動きとなった。ただ、欧州時間に入り円買いが優勢となったことから、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。
(3)米国市場では、序盤に発表された11月の米生産者物価指数が市場予想上回ったことで、FRBによる金融引き締めの長期化への警戒感が広がり、米長期金利の指標となる米10年債利回りが3.459%から3.558%まで上昇したことからドル/円も序盤の安値の135.60から136.91まで上昇した。その後に発表されたミシガン大学消費者信頼感指数が市場予想を上回ったことも支援材料となった。
(4)ただ、ミシガン大学消費者信頼感指数の1年先のインフレ期待が予想外の低下となったことで、米利上げサイクルの減速が意識され、ドルは主要通貨に対して下落となり、ドル/円は136.24まで下落した。しかし、米10年債利回りが終盤にかけて3.591%まで上げ幅を拡大した動きに合わせてドルも再び堅調な動きとなり、ドル/円は136.71まで上昇した。
本日のトピックス
今週は、米消費者物価指数、FOMC、ECB理事会、英中銀の金融政策発表、米小売売上高など主要な経済指標の発表が予定されており、結果を受けてマーケットの動きが大きくなる可能性も考えられる。ただ、本日の欧米市場では、主要な経済指標の発表もないことから様子見ムードが強まることが予想され、全般的に限定的な動きとなる可能性が考えられる。