前営業日トピックス
東京市場では、前日の海外市場終盤の流れを引き継ぎ、ドル/円は序盤から狭いレンジ内の動きが続いた。一方、欧州通貨や資源国通貨は、対ドルで底固い動きとなったことから、対円でも堅調な動きとなった。その後、時間外取引で米長期金利が上昇したことから、ドルは主要通貨に対して上昇となり、ドル/は149.48まで上昇して90年8月以来の高値を更新した。一方、欧州通貨や資源国通貨は対ドルで下落したことから、対円でも軟調な動きとなった。欧州市場では、米長期金利の上昇が続いたことから、ドルは主要通貨に対して堅調な動きとなった。
米国市場では、序盤に発表された住宅関連の経済指標がまちまちの結果となったことから、反応は限定的だった。その後、米長期金利が上昇したことを受けて、ドルは主要通貨に対して上昇となった。ドル/円は、序盤の安値149.62から149.90まで上昇して1990年8月以来の高値を更新した。ただ、150円台の大台を前にしたことや政府・日銀の円買い介入への警戒感も根強く、引けにかけては上値の重い動きが続いた。
米株式市場では、大手企業の四半期決算が比較的好調だったことを受けて、主要株価指数は序盤に堅調な動きも見られた。しかし、FRBが大幅利上げを継続することで景気後退に陥るとの懸念が根強いことや、米長期金利が上昇したことを受けて下落に転じた。ダウ平均株価は、序盤に前日比138ドル高まで上昇したものの、その後は下落に転じて一時296ドル安まで下落した。終盤にかけて下げ幅を縮小し、99.99ドル安(-0.33%)で終了した。一方、ハイテク株中心のナスダックは91.89ポイント安(-0.85%)で終了した。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)前日の海外市場でドル/円は一時149.33まで上昇して1990年8月以来の高値を更新したものの、その後は円買い介入に対する警戒感が根強い一方、日米の金融政策の方向性の違いを意識したドル買いの思惑もあり、東京市場でも狭いレンジ内の動きが続いた。一方、欧州通貨や資源国通貨は、対ドルで堅調な動きが続いたこともあり、対円でも序盤から堅調な動きとなった。ただ、その後は対ドルで下落したことから、対円でも上値の重い動きとなった。
(2)午後に入り、米長期金利が上昇したことから、ドルは主要通貨に対して堅調な動きとなり、対円でも前日の海外市場で付けた149.33を上抜けて149.48まで上昇して1990年8月以来の高値を更新した。ただ、円買い介入への警戒感もあり、高値更新後は軟調な動きとなった。
(3)欧州時間に入り、米長期金利が上昇したことを受けて、ドルは堅調な動きとなった。米国市場では、序盤に発表された9月の米住宅着工件数が市場予想を下回ったものの、9月の米建設許可件数が市場予想を上回るなど、まちまちの結果となったことから、マーケットの反応は限定的だったものの、米長期金利の上昇を受けて堅調な動きが続いた。
(4)米長期金利の指標となる米10年債利回りが4.137%まで上昇して2008年7月以来の高水準となったことを受けて、ドルは主要通貨に対して上昇となった。ドル/円は、149.90まで上昇して1990年8月以来の高値を更新した。ただ、150円台の大台を前にしたことや政府・日銀の円買い介入への警戒感も根強く、引けにかけては上値の重い動きが続いた。一方、欧州通貨や資源国通貨は、対ドルで下落したことから、対円でも上値の重い動きとなった。
本日のトピックス
前日の海外市場では、ドル/円が149.90まで上昇し、1990年8月以来の高値を更新した。ただ、150円台の大台を前にしたことや、円買い介入への警戒感も根強く、上値の重い動きが続いた。前日同様に、東京市場の序盤では上値の重い動きとなった。その後、鈴木財務相の円安牽制発言があったものの、時間外取引で米長期金利が上昇したこともあり、ドルは主要通貨に対して上昇となり、対円では一時149.96まで上昇した。
最近の米経済指標は冴えない結果が続いており、本日の米国時間では新規失業保険申請件数、中古住宅販売件数の発表が予定されているが、ともに前月から悪化が予想されている。昨日公表された米地区連銀経済報告(ベージュブック)では、経済活動が緩やかに拡大していることが示されたものの、一部の地域では減速しているとの認識も示された。また、企業が見通しに悲観的になっていることも指摘されており、指標結果を受けて米景気が減速しているとの連想が強まる場合には、ドルの圧迫要因となる可能性も。
10/20の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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21:30 | 米国 |
新規失業保険申請件数(10/15までの週)
新規失業保険申請件数は、労働省が失業保険を申請した人(失業者)の数を毎週発表する経済指標。毎週(木曜日)発表されるため、雇用情勢の速報性に優れており、雇用統計の先行指標として注目されている。ただ、米国の祝祭日や天候などの影響を受けやすいという点もある。
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23.0万件 | 22.8万件 |
前回は市場予想を上回り、2週連続の増加となった。ハリケーン「イアン」が襲来した影響で6週ぶりの高水準となり、特にフロリダ州の申請件数が急増したことが影響した。今週も引き続きハリケーン上陸の影響が残っていると見られており、前週からの増加が見込まれている。 | ||||
23:00 | 米国 |
9月中古住宅販売件数
中古住宅販売件数は、所有権が移転した中古住宅の販売件数であり、米国の景気動向を見る上で重要視されている経済指標の一つである。所得やローン金利の動向に影響を受けることから、ローン金利動向やローン申請件数と関係も深い。
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469万件 | 480万件 |
前回は市場予想を上回ったものの、7ヵ月連続の低下となった。減少幅は縮小したものの、借り入れコストの上昇と物件価格の高止まりが影響しており、住宅市場の鈍化が続いていることが示された。今回は、引き続き減少が予想されており、予想通りの結果なら2020年6月以来の低水準となる。 |