前営業日トピックス
アジア市場では、日本が祝日となり新規材料に乏しい中、前週末の流れを引き継ぎ、ドルは主要通貨に対して堅調な動きとなった。その後、アジア株が軒並み下落したことを受けて、ドル円・クロス円は上値の重い動きとなった。欧州時間では、下げが一服して底固い動きとなった。
米国市場では、米国の主要な経済指標の発表がなく新規材料に乏しい中、FRBの大幅利上げ期待を背景に、ドルは主要通貨に対して堅調な動きとなった。ドル/円は一時148.80まで上昇して9/22以来の高値を更新した。ただ、円買い介入への警戒感も根強く、その後は上値の重い動きが続いた。
米株式市場では、前週末までの下落を受けて主要株価指数は序盤から買い戻しが先行した。しかし、米政権が先週末に半導体や製造装置の対中輸出規制強化を発表したことを受けて、半導体関連銘柄が売られたことが圧迫要因となった。ダウ平均株価は、序盤から堅調な動きとなり前週末比189ドル高まで上昇した。その後は下落に転じて一時286ドル安まで下落したものの、終盤に下げ幅を縮小し93.91ドル安(-0.32%)で終了した。一方、ハイテク株中心のナスダックは、110.30ポイント安(-1.04%)で終了した。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)日本市場が休場となる中、前週末の流れを引き継ぎ、ドルは序盤から堅調な動きとなった。ただ、アジア株全般が下落したことから、円が買われる動きとなり、ドル/円も上昇一服となり、その後は軟調な動きとなった。
(2)下げ一服したことや、下落して始まった欧州主要株価指数が下げ幅を縮小する動きとなったことから、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。
(3)米国市場では、米国はColumbus Day(コロンブスデー)のため米国の主要な経済指標の発表がなく、債券市場が休場となるなど新規材料に乏しい中、FRBの大幅利上げ期待を背景に、ドルは主要通貨に対して堅調な動きとなった。ドル/円は序盤の安値145.44から148.80まで上昇して9/22以来の高値を更新した。ただ、円買い介入への警戒感も根強く、その後は上値の重い動きが続いた。一方、欧州通貨や資源国通貨は対ドルで軟調な動きとなったことから、対円でも上値の重い動きが続いた。
本日のトピックス
前日の海外市場では、ドルが主要通貨に対して堅調な動きとなり、対円では一時145.80まで上昇し、円買い介入のあった9/22の145.90以来の高値となった。ただ、円買い介入への警戒感も根強く、その後は上値の重い動きが続いており、休場明けの東京市場でも上値の重い動きが続いている。
マーケットでは、前回介入時と同レベルの水準で推移していることから、円買い介入に対する警戒感も強まっている。ここで円買い介入が実施されない場合には、円売り安心感が出る可能性もある。ただ、介入が実施される場合には前回並み(前回は140円台までの下落)の下落が連想されることから、積極的なドル買い・円売りは仕掛けにくい状況だろう。そのため、前回の高値の145.90が意識されて上値の重い動きが続くと考えられる。
本日の海外市場では、主要な経済指標の発表がないことから、休場明けとなる米債券市場(米金利動向)に注目したい。