前営業日トピックス
東京市場では、前日の海外市場の流れを引き継ぎ、ドル円・クロス円は序盤から堅調な動きとなった。さらに、実需のドル買い・円売りが観測されたことや、日経平均株価が序盤から上昇し、720円超上昇したことも材料視された。ただ、上昇一服後は上値の重い動きとなり、その後の欧州市場では欧州主要株価指数が序盤から上昇したことから、ドル円・クロス円も堅調な動きとなった。
米国市場では、序盤に発表された7月米輸入物価指数が7ヵ月ぶり低下となるなど、今週発表された物価関連の経済指標が軒並み低下となり、インフレがピークアウトしたとの見方が広がり、ドルは主要通貨に対して堅調な動きとなった。ドル/円は133.87まで上昇したものの、序盤に付けた133.89には届かなかった。その後、週末を控えたポジション調整の動きに押されて133.43まで下落した。一方、ユーロやポンドなどの欧州通貨は、対ドルで下落したことから、対円でも上値の重い動きとなった。
米株式市場は、序盤に発表された7月の米輸入物価指数が予想以上の低下幅となったことで、インフレがピークアウトしたとの見方が広がり、FRBの利上げ減速期待が高まり、主要株価指数は序盤から堅調な動きとなった。さらに、ミシガン大学消費者信頼感指数が市場予想を上回ったことも支援材料となった。ダウ平均株価は、序盤から堅調な動きとなり、終盤に一時前日比430ドル高まで上昇した。引けにかけて高値圏を維持したまま、424.38ドル高(+1.27%)で終了した。一方、ハイテク株中心のナスダックは、267.28ポイント高(+2.09%)で終了した。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)休場明けの東京市場では、日経平均株価が序盤から堅調な動きとなり、10日と比べて685円高まで上昇したことから、ドル円・クロス円も堅調な動きとなった。さらに、仲値公示にかけて実需のドル買い・円売りが観測されたことも加わり、ドル/円は序盤の132.89から133.49まで上昇した。
(2)上昇一服後、時間外取引で米10年債利回りが低下したことから、ドルは上値の重い動きとなった。午後に入り、日経平均株価が上げ幅を拡大し727円高で終了したこともあり、ドル円・クロス円は底固い動きが続いた。
(3)欧州主要株価指数が序盤から堅調な動きとなったことや、米長期金利が上昇したことから、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。
(4)米国市場では、序盤に発表された7月米輸入物価指数が7ヵ月ぶりの低下となり、先週発表された物価関連の経済指標が軒並み低下したことで、インフレがピークアウトしたとの見方が広がり、ドルは主要通貨に対して堅調な動きとなった。ただ、すでに消費者物価指数などの発表を受けて上昇していたこともあり、上値は限定的だった。ドル/円は発表直前の133.47から133.87まで上昇したものの、序盤に付けた133.89には届かなかった。その後は、週末を控えたポジション調整の動きに押され、その後133.43まで下落した。一方、ユーロやポンドなどの欧州通貨は、対ドルで下落したことから、対円でも上値の重い動きとなった。
本日のトピックス
先週発表された米物価関連の経済指標が軒並み低下したことで、米国のインフレがピークアウトしたとの見方が広がり、大幅利上げに対する期待が後退した。ただ、依然としてインフレ率がFRBの目標水準を大幅に上回っていることから、利上げは来年まで続くと見られており、ドルの下値は限定的となった。
週明けの東京市場では、改めてFRBの大幅利上げ後退観測からドルは序盤から上値の重い動きとなっており、ここからの動きが注目されている。本日の米国市場では、製造業、住宅関連の経済指標の発表が予定されており、景気減速への懸念が高まるような結果となるのか注目されている。
8/15の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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21:30 | 米国 |
8月ニューヨーク連銀製造業景気指数
NY連銀製造業景気指数は、NY州の製造業の景況感などを指数化した経済指標である。製造業に関連した新規受注・雇用・在庫など、指数化された数値が発表される。数値はゼロが景況の判断の基準となる。
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5.0 | 11.1 |
前回は市場予想に反して上昇となり、2ヵ月連続の上昇で3ヵ月ぶりにプラスに改善した。しかし、6ヵ月先の予想は2001年9月以来のマイナスに落ち込んでおり、製造業の先行き不安が拡大していることが示された。今回は、前月から再び低下が予想されており、ゼロ以上を維持できるのか注目されている。 | ||||
23:00 | 米国 |
8月NAHB住宅市場指数
NAHB住宅市場指数は、全米住宅建築業者協会(NAHB)が加盟業者を対象にした一戸建て住宅の販売状況調査を基にした指数。50が判断の基準となり、50を下回ると住宅建設業者の多くが現況を「悪い」とみていることを示すことから、住宅市場の先行指標となる。
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55 | 55 |
前回は市場予想を大幅に下回り、2020年5月以来の低水準となった。高インフレや住宅ローン金利の上昇が影響して7ヵ月連続の低下となり、価格高騰やFRBの利上げが住宅市場に影響していることが示された。今回は、前月から横ばいが予想されているが、前回から低下を予想する向きも多く、結果が注目されている。 |
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート
ドル/円は、一目均衡表の雲の中の展開が続いており、目先は雲の上下どちら側に抜けるのか注目されている。
目先の下値は、130.398からのトレンドラインや雲下限ラインが重要なポイントと考えられる。一方、上値のポイントは一目均衡表の基準線、雲上限ライン近辺と考えられる。上下どちらに抜けた場合でも、抜けた方向に一段の動きが出る可能性が考えられることから、目先の動きに注目したい。
現状のチャート形状を下げ途中の持ち合いと見るならば、ここから4波動目の上昇となり、5波動目に下抜ける展開となるのか注目される。