前営業日トピックス
東京市場では、日経平均株価が序盤から大幅下落となったことから、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。その後、仲値公示にかけて、実需のドル買いが観測されたことから、ドル円・クロス円は値を戻す動きとなった。ただ、その後も日経平均株価が安値圏で推移したことや、時間外取引で米長期金利が低下したことから、上値の重い動きが続いた。欧州時間では、欧州主要株価指数の上昇や米長期金利の上昇を受けて、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。
米国市場では、序盤に発表された米新規失業保険申請件数が良好な結果となり、ドルは主要通貨に対して堅調な動きとなった。さらに、米長期金利が上昇したことも加わり、ドル/円は一時124.00まで上昇した。しかし、その後に米長期金利が低下したことや、米主要株価指数が下落したことから、ドル円・クロス円は反落となった。終盤には米長期金利が再び上昇したことや、米主要株価指数が上昇に転じたことから、ドル円・クロス円も終盤にかけて持ち直した。
米株式市場では、ウクライナ情勢への懸念や、FRBによる金融引き締め加速への警戒感が引き続き材料視され、主要株価指数は序盤から軟調な動きとなった。下げ一服後は、序盤に発表された米新規失業保険申請件数が良好な結果となったことや、原油先物の下落が続いたことで消費減退への懸念が後退したが好感され、主要株価指数はプラスに転じて反発となった。ダウ平均株価は、序盤から軟調な動きとなり、一時前日比305ドル安まで下落した。その後は上昇に転じて209ドル高まで上昇する場面もあり、87.06ドル高(+0.25%)で終了した。一方、ハイテク株中心のナスダックは8.48ポイント高(+0.06%)で終了した。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)東京市場では、日経平均株価が序盤から下落となり、前日比548円安まで下落したことから、リスク回避の円買いが優勢となり、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。さらに、時間外取引で米長期金利が低下したことも加わり、ドル円・クロス円は軟調な動きとなり、ドル/円は序盤の123.94から123.47まで下落した。
(2)その後、米長期金利が持ち直したことからドル買い・円売りとなり、ドル円・クロス円は底固い動きが続いた。ただ、エネルギー価格の下落の影響で資源国通貨は上値の重い動きが続いた。
(3)欧州時間では、欧州主要株価指数が上昇したことや、時間外取引で米長期金利の上昇が続いたことから、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。米国市場では、序盤に発表された米新規失業保険申請件数が予想以上の改善となったことが好感され、ドルは主要通貨に対して堅調な動きとなった。ドル/円は、米長期金利の上昇も加わり、一時124.00まで上昇したが、前日高値の124.05には届かなかった。
(4)上昇していた米長期金利が低下したことから、ドル/円は上昇一服となり、123.76まで下落した。一方、米主要株価指数が序盤から大幅下落となったことから、クロス円も軟調な動きとなった。また、原油先物が下げ幅を拡大したことで、資源国通貨が下落となり、豪ドルもドルや円に対して軟調な動きとなった。ただ、終盤にはセントルイス連銀総裁のタカ派的な発言を受けて米10年債利回りが一時2.67%台まで上昇して2019年3月以来、約3年1ヵ月ぶりの高水準まで上昇したことや、下落していた米主要株価指数が上昇に転じてプラス圏まで上昇したことから、ドル円・クロス円は終盤にかけて持ち直した。ドル/円は124.00まで値を戻したが、124円台では上値の重い動きが続いた。
本日のトピックス
本日の東京市場では、前日の海外市場の高値の124.00を上抜けて124.23まで上昇し、3/29以来の高値を付けた。しかし、124円台では引き続き上値の重い動きとなっており、ここから124円台を維持する展開となるのか、124円台で上値の重い動きが続くのか注目されている。また、本日の欧米市場では、主要な経済指標の発表や、当局者の発言予定がなく、新規材料に乏しいことから、限定的な動きが予想されている。ただ、ドルは主要通貨に対して上昇が続いた後の週末であることから、週末を意識した調整の動きとなる可能性も考えられる。