前営業日トピックス
東京市場では、前日の海外市場の軟調な動きを引き継ぎ、日経平均株価が序盤から一時770円超の下落となったことや、米長期金利が時間外取引で低下したことからドル円・クロス円は上値の重い動きが続いた。その後の欧州市場では、ユーロ圏の経済指標が良好な結果となったことから、ユーロは堅調な動きとなった。一方、低下していた米長期金利が持ち直したことから、ドル/円も底固い動きとなった。
米国市場では、米債務上限問題への懸念が燻る中、米長期金利が再び低下したことから、ドルは主要通貨に対して上値の重い動きとなった。対円では、一時111円台を割り込む場面もあったが、米経済指標が良好な結果となったことが好感され、111円台まで戻して終了した。一方、米主要株価指数が反発したことから、クロス円は底固い動きとなった。
米株式市場では、米債務上限問題への警戒感も根強く、主要株価指数は序盤にやや上値の重い動きとなった。しかし、米長期金利の低下意を好感したほか、抗コロナ経口薬への期待を背景に、主要株価指数は堅調な動きとなり、米主要株価指数は反発となった。ダウ平均株価は、終盤には一時646ドル高まで上昇したものの、引けにかけて上げ幅を縮小して482.54ドル高(+1.43%)で終了した。一方、ハイテク株中心のナスダックは、118.12ポイント高(+0.82%)で終了し、6営業日ぶりに反発となった。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)東京市場では、日経平均株価が下落して始まり、前日比771円安まで下落したことから、リスク回避の円買いの動きが強まり、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。また、時間外取引で米10年債利回りが1.504%から1.473%まで低下したこともドルの圧迫要因となり、ドル/円は一時111.09まで下落した。
(2)欧州時間に入り、米10年債利回りが持ち直したことから、ドル/円は底固い動きとなった。一方、9月のユーロ圏の消費者物価指数が予想通り上昇したことを受けてユーロ買いが優勢となり、ユーロ/円は128.60から129.03まで上昇した。また、その他のクロス円も堅調な動きとなった。
(3)米国市場では、米債務上限問題への懸念が燻る中、米長期金利の指標となる米10年債利回りが1.503%から1.459%まで低下したことから、ドルは主要通貨に対して上値の重い動きとなった。対円では、3日ぶりに111円台を割り込む場面もあったが、9月ISM製造業景況指数、9月ミシガン大学消費者信頼感指数がともに良好な結果となったことが好感されて、111円台まで戻して終了した。一方、米主要株価指数が反発したことから、クロス円は底固い動きとなった。
本日のトピックス
本日は、欧米市場で主要な経済指標の発表がないことから、主要株価指数や米金利動向に左右される展開も予想されている。ただ、マーケットの注目は週末の米雇用統計に集まっており、明日から発表が続く米雇用に関連する経済指標の結果が注目されることから、本日は限定的な動きが予想される。米国市場では、耐久財受注の発表が予想されているが、マーケットが敏感に反応する速報値ではなく、確報値の発表であることから速報値から大きく乖離する結果とならない限り、反応は限定的だろう。