前営業日トピックス
日本市場が休場となる中、アジア株全般が堅調な動きとなったことから、ドル円・クロス円は底固い動きが続いた。その後、中国不動産大手の債務不履行を巡る懸念が後退したことで、投資家のリスク回避の動きが和らぎ、ドル円・クロス円は序盤から堅調な動きとなった。
米国市場では、投資家のリスク回避の動きが和らいだ流れを引き継ぎ、ドル円・クロス円は序盤から堅調な動きとなった。さらに、FOMCで米国の利上げ予想時期が前倒しされたことを受けて、米長期金利が上昇したことも加わり、ドル/円は110.34まで上昇し、9/8以来の高値を付けた。一方、米主要株価指数が軒並み大幅上昇したことから、クロス円も堅調な動きとなった。
米株式市場では、経営危機に陥っている中国不動産大手が社債の利払いを実行すると発表したことを受けて、投資家のリスク回避姿勢が和らぎ、主要株価指数は序盤から堅調な動きとなった。さらに、米金融政策を巡る不透明感が払拭されたことも下支え要因となった。ダウ平均株価は、一時前日比621ドル高まで上昇したものの、引けにかけて上げ幅を縮小して506.50ドル高(+1.48%)で終了した。一方、ハイテク株中心のナスダックは155.40ポイント高(+1.04%)で終了し、3営業日続伸となった。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)東京市場が休場だったことからドル円・クロス円は序盤から小動きの展開となった。ただ、中国株などアジア株全般が堅調な動きとなったこともあり、底固い動きが続いた。
(2)中国不動産大手の中国恒大集団が社債の利払いを実行すると発表したことを受けて債務不履行を巡る懸念が後退し、投資家のリスク回避の動きが和らいだ流れを引き継ぎ、米国市場では序盤から堅調な動きとなった。さらに、FOMCで米国の利上げ予想時期が前倒しされたことを受けて、米長期金利の指標となる米10年債利回りが1.321%から1.433%まで上昇したことも加わり、ドル/円は110.34まで上昇し、9/8以来の高値を付けた。一方、ダウ平均株価が一時620ドル超上昇するなど、米主要株価指数が軒並み大幅上昇したことから、クロス円も堅調な動きとなった。
本日のトピックス
中国不動産大手のデフォルト懸念が後退したことを好感して世界的な株価上昇となったことや、米国の利上げ予想時期が前倒しされ、米長期金利が7月上旬以来の高水準まで上昇したことから、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。そして、休場明けの東京市場では、前日の海外市場の流れを受けて、日経平均株価が一時600円超上昇し、ドル/円も110.42まで上昇し、9/8以来の高値を更新した。
11月のFOMCでテーパリング開始が発表されると見られているが、新型コロナウイルスの変異株の感染拡大が米景気に影響しているとの見方もあり、ボトルネック問題の長期化が指摘されたこともあり、改善を見極める上で今後の米経済指標の結果が注目されるだろう。
当面は、主要株価指数の上昇や、米長期金利の上昇がどこまで続くのか注目される。ただ、米国の利上げ時期の予想が前倒しされたこともあり、ドルは底固い動きが続く可能性も考えられる。
9/24の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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23:00 | 米国 |
8月新築住宅販売件数
新築住宅販売件数は、米国内で販売された新築住宅件数(売買契約締結時点)を集計した経済指標であり、地域別の販売件数や販売価格、一戸建やコンドミニアム、集合住宅を含めた数字も発表されている。そして、景気動向の先行を見る上で注目されている指標の一つである。
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71.2万件 | 70.8万件 |
前回は市場予想を上回り、4ヵ月ぶりの増加となった。住宅価格が過去最高を更新したものの、在庫が増加したことなどが影響した。今回は、小幅増加が予想されているが、住宅価格が過去最高を更新したこともあり、価格が落ち着くまでは購入を手控える可能性を指摘する向きもある。 |