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2024-03-28 18:56:03

マーケット > レポート > マーケットトピックス 2021年6月15日

マーケットトピックス 2021年6月15日

前営業日トピックス

東京市場では、今週予定されているFOMCの結果発表を前に様子見ムードも広がっていることや、オーストラリア、中国、香港市場が休場だったこともあり、比較的限定的な動きとなった。ドル/円は、仲値公示にかけて109.83まで上昇したものの、上昇は一時的となり、その後は上値の重い動きとなった。一方、日経平均株価が序盤から250円超上昇したものの、その後77円高まで上げ幅を縮小したことも影響し、クロス円は上値の重い動きとなった。ただ、ユーロ圏の経済指標が良好な結果となったことを受けて、ユーロはドルや円に対して底固い動きとなった。

米国市場では、米経済指標の発表がない中で、米国債利回りが序盤から上昇したこと受けて、ドル買い・円売りが優勢となり、ドル/円は一時110.09まで上昇し、6/4以来の110円台を回復した。一方、クロス円はドル/円の上昇に連れ高となった。その後、米国債利回りの上昇が一服したことや、FOMCの結果発表を控えて様子見ムードが強まり、ドル円・クロス円は引けにかけて小動きの展開が続いた。

米株式市場では、米FOMCの結果発表を控えたポジション調整が先行し、主要株価指数は序盤から軟調な動きとなった。ダウ平均株価は、一時前週末比268ドル安まで下落したものの、その後は引けにかけて下げ幅を縮小し、85.85ドル安(-0.25%)で終了した。一方、ハイテク株中心のナスダックは、104.72ポイント高(+0.74%)で終了し、終値ベースの最高値を更新。また、S&P500は取引時間中、終値ベースの最高値を更新した。

米ドル/円

※出所:FX総合分析チャート10分足

(1)東京市場では、前週末の海外市場の流れを引き継ぎ、ドルは序盤から主要通貨に対して堅調な動きとなった。米長期金利が持ち直したことなども影響し、対円では一時109.83まで上昇した。しかし、前週末の海外市場で付けた1週間ぶりの高値となった109.84には届かなかった。一方、クロス円は対ドルで上値の重い動きとなったことや、序盤に前週末に259円高まで上昇した日経平均株価が77円高まで上げ幅を縮小したことも影響し、対円で上値の重い動きとなった。

(2)その後、日経平均株価が持ち直したことや、午後に入っても底固い動きが続いたこともあり、ドル円・クロス円も底固い動きとなった。しかし、米長期金利が低下したことが影響し、欧州勢が序盤に円買いを先行させたとの見方もあり、ドル円・クロス円はやや軟調な動きも見られた。4月のユーロ圏鉱工業生産が市場予想を上回る良好な結果となったことを受けて、ユーロはドルや円に対して堅調な動きとなった。

(3)米国市場では、米国の主要な経済指標の発表がなく新規材料に乏しい中、米長期金利の指標となる米10年債利回りが1.455%から1.502%まで上昇したことから、ドル買い・円売りが優勢となり、ドル/円は一時110.09まで上昇し、6/4以来の110円台を回復した。一方、ドル/円の上昇に連れて、クロス円も堅調な動きとなった。その後は、米10年債利回りの上昇が一服したことや、FOMCの結果発表を控えて様子見ムードが強まったことから、ドル円・クロス円は引けにかけて小動きの展開が続いた。

本日のトピックス

欧州市場では、ドイツやフランスの消費者物価指数、英国の雇用統計の発表が予定されているものの、消費者物価指数は確報であることから、速報から修正されなければ、反応は限定的と見られている。一方、米国市場では、本日からFOMCが始まるが、明日の結果発表を控えて様子見ムードが強まると予想されている。ただ、その中で本日は米小売売上高や鉱工業生産など重要な経済指標の発表が予定されており、マーケットが注目する好調な個人消費は継続するのか、サプライチェーンの混乱は継続しているのか注目されている。そのため、発表前後に一時的に動きが出る可能性も考えられる。

6/15の注目材料

時間 国・地域 経済指標・イベント 予想 前回
21:30 米国

5月小売売上高(前月比)

小売売上高は、米国商務省が百貨店やスーパーの売上調査を基にして発表している指標である。個人消費はGDPの約70%を占めており、小売売上高は個人消費の動向を見る上で重要な経済指標の一つであり、米国経済に与える影響も大きいため注目されている。
-0.6% 0.0%
前回は市場予想を下回り、前月比で横ばいとなったが、金額ベースでは過去最高となった。直接給付により、個人消費が活発になっていることが示された。今回は、マイナスが予想されており、徐々に直接給付の影響が薄れていくと見られている。
21:30 米国

6月ニューヨーク連銀製造業景気指数

NY連銀製造業景気指数は、NY州の製造業の景況感などを指数化した経済指標である。製造業に関連した新規受注・雇用・在庫など、指数化された数値が発表される。数値はゼロが景況の判断の基準となる。
22.0 24.3
前回は市場予想を下回り、2017年10月以来の高水準となった4月の結果から低下した。ただ、新規受注が15年ぶりの高水準となるなど、依然として高水準を維持しており、製造業の活動が堅調なペースとなっていることが示された。今回も前月から低下が予想されているが、小幅低下に留まり、引き続き堅調なペースが維持されると見られている。
22:15 米国

5月鉱工業生産(前月比)

鉱工業生産は、鉱工業関連の生産動向を指数化したものであり、2002年を100として数値が算出され前月比で発表される。GDPに占める鉱工業部門の割合が約20%程度であることから重要な経済指標である。
0.6% 0.7%
前回は市場予想を下回る伸びとなったものの、製造業の改善が続いていることが示された。ただ、プライチェーンの混乱が影響しているとの見方もあった。今回は、伸び幅の縮小が予想されているものの、プラスが維持されると見られており、引き続き好調さが維持されると見られている。ただ、一部ではサプライチェーンの混乱による影響も懸念されている。

本日のトレードポイント

※出所:FX総合分析チャート 

ユーロ/ドルは、1.1704からのトレンドラインを下抜けて上値の重い動きが続いている。現状では、一目均衡表の基準線・転換線のクロス、遅行スパンの価格帯下抜けとなっているが、まだ完全ではない。ただ、現行水準で横ばいが続く場合でも、3営業日後には基準線・転換線の乖離が進み、遅行スパンは一旦価格帯の上側で推移するのもの、再び価格帯の下側に抜けることから、注目したい。さらに、オシレーターのMACDでは、両線下向き継続中だが、両線ともにゼロポイントを下抜ける場合には、下げ継続のシグナルとなることから、両線の動きにも注目したい。

下値のポイントは雲上限ライン近辺だが、ここを下抜けて、雲下限ラインも下抜ける展開となる場合には、一目均衡表で三役逆転の弱気シグナルとなることから注目したい。一方、上値のポイントは基準線となり、ここを上抜ければ再び堅調な動きとなる可能性も考えられる。

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