前営業日トピックス
アジア市場では、日本が祝日で休場だったことから、前日のNY市場終盤に105円割れまで下落した流れとなり、朝方こそ104.92円まで下落したものの、その後ドル円・クロス円は序盤から小動きの展開となった。その後は、米金利上昇やアジアの一部主要株価が堅調な動きとなったこともあり、ドル円・クロス円は底固い動きとなり、欧州時間に入っても堅調な動きが続いた。
米国市場では、欧州市場の流れを引き継ぎ、ドル円・クロス円は序盤から堅調な動きとなった。その後、米主要株価指数が軟調な動きとなったことから投資家のリスク回避が意識され、105.43円まで上昇後ドル円・クロス円は上昇が一服し、軟調な動きとなった。さらに、パウエルFRB議長が金融緩和策の長期化を示唆したことも加わり、ドルは対円で軟調な動きが続いた。ただ、下げ一服後は米主要株価指数が下げ幅を縮小する動きとなったこともあり、ドル円・クロス円は終盤まで堅調な動きとなった。
米株式市場では、長期金利上昇に対する警戒感から、ダウ平均株価が前日比362ドル安まで下落するなど、主要株価指数は序盤から軟調な動きとなった。その後、パウエルFRB議長が議会証言で金融緩和策の長期的を示唆したことを受けて、主要株価指数は下げ幅を縮小する動きとなり、ダウ平均株価は終盤にプラス圏まで回復し、15.66ドル高(+0.05%)で終了した。一方、ハイテク株中心のナスダックは67.85ポイント安の(-0.50%)で終了した。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)アジア市場では、日本市場が休場で新規材料に乏しい中、ドル円・クロス円は小動きの展開となった。ただ、香港株が上昇したことに加え、時間外取引で米長期金利が上昇したこともあり、ドル円・クロス円は底固い動きとなった。さらに、欧州市場でも引き続き堅調な動きが続いた。
(2)米国市場では、欧州市場の流れを引き継ぎ、ドル円・クロス円は序盤から堅調な動きとなった。その後、ダウ平均株価が前日比360ドル超下落するなど、米主要株価指数は序盤から軟調な動きとなったことから、投資家のリスク回避が意識され、ドル円・クロス円は下落に転じた。ドルは、2月の米消費者信頼感指数が予想を上回る結果となったことから持ち直す場面もあったが、パウエルFRB議長が議会証言で金融緩和策の長期化を示唆したことを受けて、米長期金利が低下したことも加わり、対円で軟調な動きが続いた。
(3)下げ一服後は、米主要株価指数が下げ幅を縮小する動きとなったこともあり、ドル円・クロス円は終盤まで堅調な動きとなった。特に、英国のワクチン接種が進んでいることが引き続き好感され、ポンドは主要通貨に対して堅調な動きとなった。対ドルでは、2018年4/19以来となる1.4116ドルまで、対円では148.60円まで上昇するなど2019年3/14以来の高値をそれぞれ更新した。
本日のトピックス
ドル/円は高値から調整の動きが続いていたが、米長期金利が高水準を維持しており、日米金利差拡大観測からドルは対円で下げ止まり、底固い動きとなっている。米金利上昇が続く場合には、ドル/円は一段の上昇も考えられることから、マーケットでは米国の金利動向に注目が集まっている。
また、欧米では新型コロナウイルスのワクチン接種が進んでいることから、経済が正常化に向かうとの期待感も高まっており、株価を押し上げる要因となっている。さらに、米国の追加経済対策に対する期待も米主要株価指数を押し上げる要因となっており、株価上昇で投資家のリスク選好の動きが加速すれば、ドル円・クロス円は引き続き堅調な動きとなる可能性も考えられる。
2/24の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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0:00 | 米国 |
1月新築住宅販売件数
新築住宅販売件数は、米国内で販売された新築住宅件数(売買契約締結時点)を集計した経済指標であり、地域別の販売件数や販売価格、一戸建やコンドミニアム、集合住宅を含めた数字も発表されている。そして、景気動向の先行を見る上で注目されている指標の一つである。
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85.5万件 | 84.2万件 |
前回は市場予想を下回ったものの、5月以来の低水準となった12月の結果から増加した。最大市場の南部が減少となったものの、西部や中西部の増加が押し上げ要因となった。今回は、前月からの増加が予想されており、引き続き住宅市場の堅調さが示されると見られている。 |