前営業日トピックス
東京市場では、日経平均株価が一時600円超下落したことから、ドルと円が買われる動きとなった。その後、日経平均株価が300円以上下げ幅を縮小したこともあり、ドル円・クロス円は底固い動きとなった。ドル/円は一時104.37まで上昇し、1/11以来の高値となった。その後、ドル円・クロス円は上値の重い動きが続いたが、欧州市場で下落して始まった欧州主要株価指数が下げ幅を縮小する動きとなったこともあり、クロス円は底固い動きとなった。
米国市場では、欧州市場の流れを引き継ぎ、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。米主要株価指数が前日の大幅下落の反動で序盤から大幅反発となったことから、ドルや円が売られる動きとなった。一方、米国債利回りが上昇したことから、ドルは対円で堅調値動きとなり、一時104.46まで上昇した。しかし、その後ドルは欧州通貨や資源国に対して下げ幅を拡大したことから、対円でも上値の重い動きとなった。
米株式市場では、前日の大幅下落に対する反動もあり、主要株価指数は序盤から堅調な動きとなった。ダウ平均株価は、一時前日比648ドル高まで上昇するなど軒並み大幅上昇となった。終盤にかけて主要株価指数は上げ幅を縮小する動きとなり、ダウ平均株価は300.19ドル高(+0.99%)で終了し、6営業日ぶりに反発となった。一方、ハイテク株中心のナスダックは66.56ポイント高(+0.50%)で終了した。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)東京市場では、前日の海外市場での株価の大幅下落を受けて、日経平均株価が序盤から大幅下落となり、一時前日比659円安まで下落したことから、ドルや円が買われる動きとなった。ドルは、欧州通貨や資源国通貨などに対して上昇したことから、対円でも堅調な動きとなり、一時104.37まで上昇し1/11以来の高値となった。その後、日経平均株価が下げ幅を縮小する動きとなったこともあり、クロス円も底固い動きとなった。
(2)新規材料に乏しい中、ドル円・クロス円は小動きの展開が続いた。さらに、欧州主要株価指数が軟調な動きとなったこともあり、ドルや円が買われる動きとなり、ドルは、米GDPや失業保険関連の経済指標の発表を控えて様子見ムードもあり、上値の重い動きが続いた。
(3)欧州主要株価が下げ幅を縮小したことや、米株価先物が堅調な動きとなったこともあり、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。米国市場では、欧州市場の流れを引き継ぎ、ドル円・クロス円は序盤から堅調な動きとなった。米主要株価指数が前日の大幅下落の反動で大幅反発となったことから、投資家のリスク回避の動きが和らぎ、ドルや円が売られる動きとなった。一方、米10年債利回りが1.004%から1.070%まで上昇したこともあり、ドルは対円で堅調な動きとなり、一時104.46まで上昇し、昨年12/10以来の高値となった。
(4)ドルは対円で上昇一服となったことや、欧州通貨や資源国に対して下げ幅を拡大したことから、終盤にかけて対円でも上値の重い動きが続いた。
本日のトピックス
欧州時間では、ドイツやフランスの昨年の第4四半期GDP速報値の発表が予定されており、改善が見られるのかどうかが注目されている。一方、米国市場では、12月の個人所得・支出、1月のミシガン大学消費者信頼感指数の発表が予定されている。感染拡大に伴う給付が縮小していることや、景気回復の見通しが見えないことから、消費が減退、消費者のマインドも改善していないことから、引き続き冴えない結果が予想されている。市場予想を下回る結果となるようなら、懸念が高まる可能性も考えられる。
1/29の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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22:30 | 米国 |
12月個人支出(前月比)
1ヶ月間に、耐久財(自動車や家電製品など)や、非耐久財(食品や衣料など)、サービス支出(外食・旅行など)において、実際に個人が消費支出した金額について集計した経済指標。
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-0.4% | -0.4% |
前回は市場予想を下回り、2ヵ月連続の低下となり、昨年4月以来の大きなマイナス幅となった。新型コロナウイルス感染再拡大に加え、支援プログラムの縮小で個人所得の低調が続いていることが影響している。今回は、引き続きマイナスが予想されており、追加の経済対策の進展が見られないことからマイナス幅の拡大を予想する動きもある。 | ||||
0:00 | 米国 |
1月ミシガン大学消費者信頼感指数
ミシガン大消費者信頼感指数は、ミシガン大学が消費者にアンケート調査を行い、現況指数(現在)、期待指数(将来)など消費者マインドを指数化した経済指標である。速報は300人、確報は500人を対象に調査を実施し、1964年の指数を100として算出する。コンファレンス・ボード(CB)が発表する消費者信頼感指数と共に消費者マインドを見る上で重要な経済指標である。
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79.2 | 79.2 |
前回の速報値は市場予想と一致し、前月からは低下した。現況指数、期待指数ともに低下となり、消費者の楽観的な見方が後退していることが示された。今回の確報値では、速報値から変わらずと予想されているが、現況・先行き両指数の改善が見られるのかどうかが注目されている。 |
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート
ドル/円は、一目均衡表の雲上限、上値のポイントだった104.397を上抜けて一段の上昇となっています。一目均衡表では、雲を上抜けたことで、三役好転の強気シグナルとなっており、またオシレーターのMACDでは両線がゼロ・ポイントを上抜け、さらに両線の乖離幅が拡大して上昇継続のシグナルとなっている。ここから引き続き堅調な動きが続くのか注目される。
目先、レジスタンスの104.397を上抜けたことによる上値目標の計算値である105.135を目指す展開となり、昨年11/16以来の105円台乗せとなるのか注目だ。
下値のポイントは、104.394、雲上限ラインの104.314と考えられ、再び雲の中に入る展開となる場合には、上値の重い動きとなる可能性も考えられる。目先の方向性を見極めるために、MACDやさらに短期のオシレーターの動きも確認(下向きに転換するのか)しておきたいところ。