前営業日トピックス
東京市場では、英国とEUが通商協議で24日にも合意するとの報道を受けて、ポンドやユーロなどがドルや円に対して堅調な動きとなった。一方、ドルは欧州通貨や資源国通貨に対して下落したことから、対円でも軟調な動きとなった。ただ、クリスマスを控えて市場参加者も少なく、全般的に限定的な動きとなった。
米国市場では、英国とEUの通商協議が合意したとの発表を受けて、ポンドは主要通貨に対して上昇し、ドル円・クロス円も底固い動きとなった。しかし、その後は利益確定の動きが優勢となり、ポンドは主要通貨に対して下落に転じる動きとなった。一方、米議会で追加経済対策法案の修正が協議されたが、合意に至らなかったことを受けて、米主要株価指数が上げ幅を縮小する動きとなったことから、ドル円・クロス円は上値の重い動きとなった。
米株式市場では、英国とEUのFTA(自由貿易協定)交渉が合意達したことを背景に、米主要株価指数は序盤から堅調な動きとなった。ただ、米国の追加経済対策法案の修正協議が合意に至らなかったことに加え、翌日がクリスマスで休場となることから、利益確定や手仕舞いの動きが見られ、上値は限定的だった。ダウ平均株価は、序盤に堅調な動きが続いたものの、その後は一時マイナス圏まで下落する場面もあった。しかし、終盤には再びプラス圏まで上昇し、70.04ドル高(+0.23%)で終了。一方、ハイテク株中心のナスダックは33.62ポイント高(+0.26%)で終了した。なお、米株式市場はクリスマス前日で短縮取引になります。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)東京市場では、日経平均株価が序盤から堅調な動きとなり、一時前日比239円まで上昇する動きとなったこともあり、ドル円・クロス円も底固い動きとなった。さらに、英国とEUの通商協議が近く正式合意するとの観測が報道されたことが、ポンドやユーロの押し上げ要因となった。その後、クリスマスを翌日に控えて市場参加者も少ないことから、主要通貨の値動きは限定的だった。
(2)欧州時間には、英国とEUの通商合意に対する楽観的な見方を背景に、ポンドが主要通貨に対して上昇となり、対円でも堅調な動きとなった。ポンド/円の上昇を受けて、ドル円や他のクロス円も連れ高となった。一方、トルコ中銀は、金融政策発表で政策金利(1週間レポレート)を現行の15.00%から17.00%に2.00%の引き上げを発表した。さらに、声明でインフレの恒常的低下が見られるまで政策は引き締めのスタンスを維持するとしたことを受けて、トルコ・リラは主要通貨に対して堅調な動きとなり、ドルと円に対して11/20以来の高値を付けた。
(3)米国市場では、英国とEUの通商協議が合意したとの発表を受けて、ポンドは主要通貨に対して上昇し、ドル円・クロス円も底固い動きとなった。しかし、すでに合意が織り込まれていたことや、利益確定の動きからポンドは主要通貨に対して下落した。一方、ドルは対ポンドなどで上昇したことから、対円でも一時103.77まで上昇したが、米議会で追加経済対策法案の修正が協議されたものの、合意に至らなかったことを受けて、ドルは上値の重い動きとなった。さらに、上昇して始まったダウ平均株価が一時マイナス圏まで下落するなど、米主要株価指数が上げ幅を縮小する動きとなったことから、クロス円も終盤まで上値の重い動きが続いた。
本日のトピックス
昨晩、英国とEUのFTA(自由貿易協定)交渉が合意達したものの、ある程度織り込み済みだったこともあり、反応は限定的だった。さらに、今回の合意案が30日に英議会で採決される予定となっており、結果が注目される。一方、米国の追加経済対策法案に関して、修正案が議会で議論されたが合意に至らなかったことから、年内に合意できるのか注目されている。
本日は、アジアの一部や欧米など大半の市場がクリスマスで休場となり、日本時間の取引もSBIグループのFX取引は15時半までの短縮取引となって。特に市場参加者も少ないことから、限定的な動きが予想される。ただ、薄商いとなることから、まとまったフローが入る場合には急な動きとなるケースもあり、注意も必要だろう。