前営業日トピックス
日本が休場で新規材料に乏しく、ドル円・クロス円は序盤から小動きの展開となった。特にドル/円は20銭未満の狭いレンジ内の動きが続いた。ドル/円は、欧州時間に入っても狭いレンジ内の動きが続いた。
米国市場では、新規材料に乏しい中、序盤に発表された11月の米製造業・非製造業PMIが市場予想を大きく上回る結果となったことが好感され、ドルは主要通貨に対して堅調な動きとなった。ドル/円は、一時11/16以来1週間ぶりの高値となった。一方、コロナワクチンの開発進展を背景に米主要株価指数が上昇したことを受けて、クロス円は堅調も動きとなった。終盤にかけて、ドルは欧州通貨や資源国通貨に対して上値の重い動きとなったことから、対円でも上値の重い動きが続いた。
米株式市場では、英製薬大手のワクチン開発の臨床試験で好結果が公表されたことに加え、来月にも米製薬大手ファイザーのワクチン接種が開始される見通しとの報道を受けて、主要株価指数は堅調な動きとなった。ダウ平均株価は、一時前週末比404ドル高まで上昇したものの、終盤には上げ幅を縮小し327.79ドル高(+1.12%)で終了した。一方、ハイテク株中心のナスダックは、一時マイナス圏まで下落する場面もあったが、終盤にかけて再び堅調な動きとなり、25.66ポイント高(+0.22%)で終了した。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)日本市場が祝日で休場となり、新規材料に乏しいことから、アジア市場ではドル円・クロス円は小動きの展開となった。特に、ドル/円は103.71から103.86と上下15銭の狭いレンジ内の動きが続いた。
(2)欧州市場では、欧州の主要株価指数が上昇して始まったことから、ユーロやポンドは底固い動きとなった。ただ、その後は上げ幅を縮小する動きとなったことから、上値は限定的となった。米国市場では、アジア市場から続いた流れを引き継ぎ、ドル/円は序盤から狭いレンジ内の展開で始まった。新規材料に乏しい中、序盤に発表された11月の米製造業・非製造業PMIが市場予想を大きく上回る結果となったことが好感され、ドルは主要通貨に対して堅調な動きとなった。ドル/円は、序盤の安値103.70から104.64まで上昇し、11/16以来1週間ぶりの高値となった。一方、新型コロナウイルスのワクチンの開発進展を背景に景気回復への期待感から米主要株価指数が上昇したことを受けて、クロス円は堅調も動きとなった。
(3)上昇一服後は、ドルは欧州通貨や資源国通貨に対して上値の重い動きとなったことから、対円でも上値の重い動きが続いた。一方、クロス円は米主要株価が堅調な動きが続いたこともあり、底固い動きが続いた。
本日のトピックス
新型コロナウイルスのワクチン開発の進展が報道されたことで景気回復期待が広がり、前日の売国市場では主要株価指数が堅調な動きとなっており、この動きが為替市場にも波及している。休場明けの東京市場でも日経平均株価が650円超上昇しており、ドル円・クロス円も底固い動きとなっている。引き続き、海外市場でも株高の流れが続くのか注目される。
米国市場では、11月の消費者信頼感指数、リッチモンド連銀製造業指数の発表が予定されており、両指標ともに前月からの低下が予想されているが、昨日発表された製造業・非製造業PMIが予想外の上昇となったことから、結果が注目される。
今週は11/26に米国の感謝祭を控えており、ポジション調整などの動きが活発になる可能性も考えられる。一方、先週、民主・共和両党の上院院内総務が追加経済対策の交渉再開で合意したこともあり、具体的な進展が見られるか注目される。
11/24の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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0:00 | 米国 |
11月消費者信頼感指数
消費者信頼感指数は、米国のCB(Conference-Board=コンファレンスボード「全米産業審議委員会」)という民間の調査機関が発表する消費者マインドを指数化したもの。5,000人の消費者にアンケート調査を行い、現在と半年後の景況感、雇用、所得の項目で回答した結果を指数化している。
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98.0 | 100.9 |
前回は市場予想を下回り、前月からも低下した。雇用や所得に加え、景気見通しの悪化が影響した。期待指数が4.5ポイント低下したが、現況指数は5.7ポイント上昇し、7ヵ月ぶりの高水準に回復した。今回は、前回からの低下が予想されており、3ヵ月ぶりに100を下回ると予想されている。 | ||||
0:00 | 米国 |
11月リッチモンド連銀製造業指数
リッチモンド連銀製造業指数は、米国の12連邦準備銀行の1つであるリッチモンド地区連銀が発表している製造業指数。1993年から算出が開始されており、NY連銀、フィラデルフィア連銀が発表する指数と合わせて製造業の景況を確認できる。管轄はウェストバージニア州、サウスカロライナ州、ノースカロライナ州、バージニア州、メリーランド州、ワシントンDCなど。管轄地域は米国内生産の9.1%を占める。
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20 | 29 |
前回は、市場予想を大幅に上回り、過去最高水準を更新した。過去最低に落ち込んだ4月の結果から6ヵ月連続の上昇となり、製造業の改善が進んでいることが示された。今回は、前回からの低下が予想されているものの、引き続き製造業の好調さが維持されると見られている。 |