前営業日トピックス
東京市場では、新規材料乏しい中、米国の雇用統計の発表を控えて様子見ムードが強まっていたこともあり、ドル円・クロス円は狭いレンジ内の動きが続いた。欧州市場でも、主要株価指数が堅調な動きとなったものの、やや値動きは限定的だった。
米国市場では、8月の米雇用統計で非農業部門雇用者数が市場予想を上回ったことや、失業率が市場予想より強い結果となったことが好感され、ドルは主要通貨に対して堅調な動きとなった。その後、3連休前のポジション調整に加え、クドロー米国家経済会議(NEC)委員長が、追加経済対策が成立しなくても構わないと発言したことが嫌気され、上昇して始まった米主要株価指数が軒並み大きく下落したことから、リスク回避的な円買いが優勢となり、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。終盤にかけて、ドルはユーロやポンドなど主要通貨に対して軟調な動きが続いたこともあり、対円でも上値の重い動きが続いた。
米株式市場では、ダウ平均株価が序盤から堅調な動きとなり、一時247ドル高まで上昇した。しかし、その後は下落に転じて前日比628ドル安まで下落する場面もあった。ただ、終盤にかけては下げ幅を縮小し、159ドル安(-0.56%)で終了した。一方、ハイテク株中心のナスダックは144ポイント安(-1.27%)で終了した。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)東京市場では、新規材料に乏しい中、8月の米雇用統計を控え様子見ムードが強く、序盤から狭いレンジ内の展開が続いた。ドル/円は106.06から106.22の範囲内の動きとなり、ユーロ/ドルも1.1834から1.1858の狭いレンジ内の動きとなった。一方、豪ドルは、序盤から下落したものの、オーストラリアのヴィクトリア州で新たな感染者数が減少したことや、豪政府が州境の閉鎖について協議を行うとの報道が好感され、値を戻す動きとなった。豪ドル/円は序盤の安値の76.93から77.28まで上昇した。
(2)欧州市場では、欧州主要株価指数が堅調な動きとなったこともあり、ドル円・クロス円は序盤から底固い動きとなった。米国市場では、8月の米雇用統計で、非農業部門雇用者数が市場予想を上回ったことや、失業率が市場予想より強い結果となったことが好感され、ドル/円は発表直前の106.23から106.50まで上昇した。ただ、前日高値の106.55を上抜けることはできなかった。
(3)クドロー米国家経済会議(NEC)委員長が新型コロナウイルス危機を乗り切るための追加経済対策を巡り、成立しなくても構わないと発言したことが嫌気され、ダウ平均株価が前日比620ドル超下落するなど、上昇して始まった米主要株価指数が軒並み大きく下落したことから、リスク回避的な円買いが優勢となり、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。終盤にかけて、ドルはユーロやポンドなど主要通貨に対して軟調な動きが続いたこともあり、対円でも上値の重い動きとなった。
本日のトピックス
先週末の米株式市場では、一時大幅下落となったものの、終盤には下げ幅を縮小したこともあり、週明けの東京市場では日経平均株価は序盤から下落して始まったものの、その後は下げ幅を縮小する動きとなっている。その流れを受けて、ドル円・クロス円は底固い動きとなっているものの、値動きはやや限定的。週明けの米国市場は、Labor Day(レイバーデー)の祝日で休場、カナダ市場も米国市場と同様にレイバーデーのため休場となることから、海外市場でも限定的な動きが予想されている。