前営業日トピックス
東京市場では、日経平均株価が序盤から堅調な動きとなり、前日比483円台まで上昇したことや、米10年債利回りが2.410%から2.440%まで上昇したことも加わり、ドル円・クロス円は底固い動きとなった。東京市場に続き欧州市場でも主要株価指数が堅調な動きとなったことや、米長期金利の上昇もあり、ドル円・クロス円は堅調な動きが続いた。
米国市場では、序盤に発表された米住宅着工件数が予想を下回る結果となったものの、反応は限定的だった。むしろ、欧米の株価や米長期金利の上昇など、リスクセンチメントの改善を受けて、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。その後、米消費者信頼感指数が市場予想を下回る結果となったことや、米主要株価指数、米長期金利が上げ幅を縮小したことから、ドル円・クロス円は伸び悩んだものの、110円台半ばを回復した。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)前週末に大幅下落となった米国株が落ち着きを取り戻したことで、日経平均株価は寄り付きから堅調な動きとなり、ドル円・クロス円は底固い動きとなった。更に、仲値公示にかけて本邦実需や機関投資家のドル買い観測もあり、ドル/円は一時110.24まで上昇した。
(2)仲値公示後はドル買いも薄れ、年度末を控えた調整の動きも見られたが、米10年債利回りが上昇したことや、日経平均株価が終盤に前日比483円高まで上昇したことが下支え要因となった。
(3)欧州主要株価指数や米株価先物が堅調な動きとなったこと、さらに米長期金利の上昇も加わり、リスクセンチメントの改善を受けて、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。序盤に発表された米住宅着工・建設許可件数がいずれも市場予想を下回る結果となったものの、反応は限定的だった。
(4)その後に発表されたリッチモンド連銀製造業指数、米消費者信頼感指数も市場予想を下回る結果となり、特に消費者信頼感指数では景気の現状を示す現況指数が大幅に低下し、1年ぶりの低水準に落ち込んだことが影響し、ドル/円は伸び悩んだ。
本日のトピックス
先週末の大幅下落から株価も反発しており、リスクセンチメントの改善が見られ、ドル円・クロス円も値を戻しており、この流れが続くのか注目したい。米国では、昨日発表された経済指標の大半が市場予想を下回るなど、やや懸念も残っている。本日は、1月の米貿易収支の発表が予定されており、結果が注目される。前回12月は、赤字額が10年ぶりの大きさとなり、対中赤字は過去最大となった。今回は、前回から赤字額の減少が予想されており、特に今週後半から米中閣僚級通商協議が再開されることや、日米通商協議も控えていることから、対中・対日の赤字額にも注目したい。
3/27の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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21:30 | 米国 |
1月貿易収支
貿易収支は、米国から輸出された金額と米国へ輸入された金額の差額。米国では、輸出、輸入ともモノだけではなくサービス(運賃や保険、観光など)も含まれる。
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-570億USD | -598億USD |
前回は、市場予想を上回る赤字額となり、2008年10月以来約10年ぶりの高水準となった。また、昨年の対中赤字は過去最高に達した。今回は、赤字額の縮小が予想されている。1月のドル相場は、12月に比べて円やユーロなどで低下していることもあり、赤字が減少している可能性も考えられる。 |