前営業日トピックス
休場明けの東京市場では、前日の海外市場の軟調な動きが一服し、ドル円・クロス円は底固い動きで始まった。そして、日経平均株価が堅調な動きとなったことが影響し、投資家のリスク選好の動きが強まり、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。FRB議長の議会証言を控えて積極的にドルを買い難く、ドルは主要通貨に対して軟調な動きとなった。その後は、値頃感の買い戻しに加え、欧米の株価上昇などもあり、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。 注目されたパウエルFRB議長が議会証言では、段階的な利上げの継続が最善の策と述べたことで日米金利差拡大が意識され、円売り・ドル買いが優勢となった。ドル/円は一時112.93まで上昇し、1/9以来の高値を付けた。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)IMFの世界経済見通しで、トランプ米政権の貿易問題に危機感が示されたことで、相対的に安全な通貨とされる円が買われた米国市場の流れが一服し、底固い展開で始まった。日経平均株価が堅調な動きとなったことも影響し、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。
(2)パウエル米FRB議長が経済と金融政策について議会証言を行う予定があり、証言内容を見極めたいとの向きも多く、上昇は一時的となりその後は狭いレンジ内の動きとなった。しかし、欧州主要株価が軟調な展開で始まったことから、欧州勢のドル売り・ユーロ買い先行した。ドルは主要通貨に対して下落した。
(3)欧州主要株価が反発したことや、米株価先物が上昇したことが好感され、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。そして、パウエルFRB議長が議会証言では、景気に対する明るい認識をあらためて示し、漸進的な利上げ継続の方針を示したことで、日米金利差拡大が意識され、円売り・ドル買いが優勢となった。
(4)ドル/円は、113円台を前にしてやや上値の重い動きとなった。ただ、ドル/円は一時112.93まで上昇し、1/9以来の高値を付けた。一方、メイ英首相はEU離脱計画への支持を得ようと努めているが、メイ首相に対する支持が薄れつつあるとの懸念が広がったことが影響し、ポンドは一時主要通貨に対して下落する場面もあった。
本日のトピックス
海外市場でドル/円は113円台手前近辺で上値の重い動きが続いたものの、東京時間では早々に113円台乗せとなるなど、堅調な動きとなっている。目先、113円台を維持できるのか、また堅調な動きが続く場合には、1/8に付けた年初来高値となる113.39の上抜けをトライするのか注目される。そして、パウエル米FRB議長は、前日の上院に続き、本日は下院金融サービス委員会での議会証言が予定されている。証言内容はほぼ同じ内容だが、質疑応答などで前日との違いが出るようなら、マーケットが反応する可能性も考えられることから注目したい。
7/18の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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21:30 | 米国 |
6月住宅着工件数
住宅着工件数は、建設が着工された民間住宅の着工件数を集計した経済指標で、家電製品などの個人消費との相関性も高いことから、景気動向を見る上で重要な指標である。また、天候の影響を受けやすいという面もある。
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132.0万件 | 135.0万件 |
前回は、市場予想を上回り、約10年ぶりの高水準となった。特に、中西部が62%の増加となったことが影響した。その他の3地域は全て減少となった。今回は、前回から減少が予想されているが、着工件数の先行指標となる許可件数がここ2ヵ月連続で減少となっており、特に前回が2017年9月以来の低い伸びとなったことから、一部では予想以上の減少を警戒する向きもある。 |