前営業日トピックス
海外市場の流れを受けて、序盤から小動きの展開となった。週末で新規材料に乏しい中、日経平均株価が上昇したことからドル円・クロス円は堅調な動きとなるものの、米長期金利の低下が影響して下落するなど、他のマーケットに左右される動きとなった。
米国市場では、物価関連の米経済指標が予想を下回る結果となったことや、米当局者のハト派的な発言が影響し、ドルは主要通貨に対して軟調な動きとなった。その後、消費者関連の経済指標が良好な結果だったことを受けてドルは反発したもの、終盤まで上値の重い動きが続いた。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)日経平均株価が堅調な動きとなったことから、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。その後、やや薄商いの中、実需のドル売りフローが出たことや、仲値公示付近で米長期金利が一段と低下したことが影響し、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。
(2)日経平均株価が上げ幅を拡大し、前日比1%以上の上昇となったことを受けて、ドル円・クロス円は底固い動きが続いた。しかし、利回りが上昇していた米長期金利が再び低下したことが影響し、ドル円・クロス円は再び下落した。
(3)米輸入物価指数が市場予想を下回ったことに加え、セントルイス連銀総裁が追加利上げは必要ないとの認識を示したことを受けて、ドルは軟調な動きとなった。その後は、ミシガン大消費者信頼感指数が市場予想を上回り、14年ぶり高水準付近を維持したことから、ドルが買い戻される動きも見られたが、米長期金利の低下もあり、ドル円・クロス円は上値の重い動きが続いた。
本日のトピックス
週明けで比較的新規材料に乏しい中、やや限定的な動きが考えられる。今週、米ワシントンで貿易戦争回避に向けた米中の通商協議が開かれる予定であり、貿易を巡る米国と中国の関係が注目されている。そのため、様子見ムードが強まる可能性が考えられるだろう。
米国市場では、米国の主要な経済指標の発表もなく、株価や債券市場、また資源価格の動きに影響を受ける可能性があることから、他市場にも注目したい。
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート 日足
ドル/円は、110円台に乗せたものの、やや上値の重い動きが続いている。ここから直近の高値を上抜けて110円台定着となるのか、または一旦調整となるのか注目したい。
現状では、104.63からのトレンドライン近辺で底固い動きが続いており、ここを完全に下抜ける場合には、一旦調整も考えられる。また、ダブルトップ型(リバーサル・パターン)のチャート形状となっていることもあり、注目したい。なお、パターン完成(108.65下抜けで)となった場合の下値目標の計算値は107.27と計算できる。
上値のポイント
(1)109.56(前週末高値)(2)110.03(直近高値)(3)110.48(重要レジスタンス)
下値のポイント
(1)109.00(重要サポート)(2)108.76(サポート)(3)108.65(重要サポート)