前営業日トピックス
東京市場では、海外市場の流れを引き継ぎ、序盤から堅調な動きとなった。FOMCの結果を受けて、米国の年内の追加利上げ期待が高まったことが引き続き材料視された。また、日経平均株価が上昇して始まったことも影響した。ただ、ドルが高値圏に位置していることから、輸出企業のドル売り・円買いが見られたことや、午後に入り株価が上げ幅を縮小する動きとなったことなどを受けて、ドル円・クロス円は上値の重い動きが続いた。その後、日銀の黒田総裁が会見で金融緩和の継続を強調したことを受けて、円売りが強まったものの、その後は反落となった。米国市場では、主要な経済指標の発表があったものの、重要なイベントが終了したこともあり、反応はやや限定的となった。その後は、米国債利回りが上昇する動きとなったことを受けて、ドル円・クロス円も堅調な動きとなった。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)FOMCメンバーの政策金利の想定を示すドットチャートで、16人中11人が年内にあと1回の利上げを見込んでいることが明らかとなり、年内の米国の追加利上げ期待が高まったことが引き続き材料視され、ドル/円は序盤から堅調な動きとなった。また、日経平均株価が上昇して始まったことも材料視された。
(2)ドルは対円で約2ヵ月ぶりの高値を付けたことから、国内輸出企業のドル売り・円買いも散見され、上値の重い動きとなった。また、午後に入り、株価が上げ幅を縮小したことも影響した。なお、日銀が金融政策の現状維持を決定したものの、予想通りの結果となったことから、反応は限定的となった。
(3)日銀の黒田総裁が定例会見で、「必要あればさらなる緩和も行う」と発言し金融緩和の継続を強調したことを受けて、円売り・ドル買いが優勢となり、ドル/円は112.71まで上昇し、7月17日以来の高値を付ける動きとなった。ただ、円売り一巡後は、米国債利回りの低下もあり、円買い戻しの動きも見られた。その後は、112.50台まで戻した。
(4)前日のドル買いが一服しており、利益確定などの動きも見られ、米国市場では序盤から軟調な動きとなった。そして、米経済指標が比較的堅調な結果となったことから、ドルが上昇する場面もあった。しかし、米国債利回りの低下が続いたことを受けて、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。その後は、米国債利回りが上昇に転じたことから、ドル買い・円売りが優勢となった。
本日のトピックス
日米の金融政策発表が終了したことに加え、日米の主要な経済指標の発表がないことから、やや限定的な動きが考えられる。東京市場では今週、日経平均株価が2万円の大台乗せとなったことや、年初来高値を更新したこと、また週末であることから、株価の調整があるのか注目したい。 米国市場では、複数の当局者の発言が予定されていることから、金融政策に関する発言などには注目したい。また、国連総会で日米のトップが北朝鮮の制裁強化などに言及したことから、北朝鮮の出方が注目されており、週末であることからその動向には注意したい。