前営業日トピックス
東京市場では、株式市場が始まる前までは、円売りが優勢となり、ドル/円は109.84円まで上昇した。しかし、仲値公示前からドル売りが加速し、昼前に北朝鮮がICBM級の弾道ミサイルを西海岸に移動させているとの報道から109.21円まで下落した。
午後は日経平均株価が下げ止まったこともあり、ドルが買い戻されたものの、ロンドン時間に、再び北朝鮮問題が再燃し、ドル/円は下落に転じた。
また、北朝鮮高官の発言や、米国債利回りの低下を受けて、ドル売りの流れが強まり、ドル/円は一時109円割れとなった。ロンドン市場終了後もNY株式市場は下げ幅を拡大し、ドル/円は108.64円まで下落した。米株式市場が下げ渋る中、ドル/円の上値が重くNY市場が終了するまで小幅なもみ合いが続いた。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)休場だったニューヨーク市場の時間帯にはドル/円は109.60円台で膠着していたが、9時前にはドル買いが入り、先日の高値となる109.83円まで上昇した。しかし依然として北朝鮮リスクが強いことでドル売りに転じ、さらに北朝鮮がICBM級の弾道ミサイルを西海岸に移動させているとの報道から109.21円を付けた。午後に入り日経平均株価が下げ止まったこともあり、109円台中盤までドルが買い戻された。
(2)ロンドン時間序盤では堅調に推移していた欧州株式市場が、北朝鮮問題が再燃したことで、マイナス圏となると、ドル/円は109.50円台から109.30円台まで下落した。また、ブレイナードFRB理事の発言が利上げ期待に冷や水を浴びせる格好となったことで109.10円台まで下落した。
(3)欧州株式市場の流れを受けて米株式市場が大幅に下落、また米国債利回りが年初来の安値となったことを受けて、ドル売りの流れが強まり、ドル円は109円割れとなった。また、カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁のハト派的な発言の影響もありドル/円は108.64円まで下落した。
本日のトピックス
東京市場では、豪州のGDPが発表される。先月の豪中銀の議事録要旨の中で豪ドル高が家計支出に影響を与えていると言及したことから、家計支出の動向に注目したい。欧州時間にはドイツの製造業受注の発表があり、NY時間には米国の貿易収支、非製造業PMI、ISM非製造業景況指数などの経済指標の発表が控えている。FOMCを控えて、米経済指標の結果には注目。本日も前日に引き続き、北朝鮮の動向には注意が必要。
9/6の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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21:30 | 米国 |
7月 貿易収支
貿易収支は、米国から輸出された金額と米国へ輸入された金額の差額。米国では、輸出、輸入ともモノだけではなくサービス(運賃や保険、観光など)も含まれる。
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-446億USD | -436億USD |
先月発表した6月の米貿易赤字は、輸出額が2014年末以降で最大となったことが寄与し、8ヵ月ぶりの低水準となった。今回は前回よりも悪化する予想となっている。前回313億ドルに拡大した対中国の貿易赤字額の動向にも注目したい。 |