東京市場では、新規材料に乏しく、週末であることから、序盤はやや限定的な動きとなった。ただ、日経平均株価が下落して始まったことや、仲値公示に向けた実需のドル買いには若干反応があったものの、値動きは限定的となった。ただ、午後には日経平均株価が下げ幅を拡大する動きとなったことや、英総選挙の世論調査で与党保守党のリードが縮小しているとの報道でポンド売り・円買いが優勢となり、ドル円・クロス円も軟調な動きが続いた。
米国市場では、主要な経済指標の改善が見られたことから、ドルは値を戻す動きとなった。しかし、週末に加えて、3連休を控えていたことで市場参加者も少なくなり、上値の重い動きが続いた。

※出所：FX総合分析チャート10分足

（1）米国市場で株高となる一方、原油価格が大きく下落するなど、強弱入り混じる動きとなったことが影響し、序盤はやや限定的な動きとなった。仲値公示にかけては、本邦実需のドル買いフローもあり、値を戻す動きとなった。しかし、仲値公示通過後は、日経平均株価が下げ幅を拡大する動きとなったことも影響し、上値の重い動きとなった。

（2）午後に入り、日経平均株価が下げ幅を拡大する動きとなったことや、週末を控えた短期筋のポジション調整の動きもあり、ドル円・クロス円は軟調な動きが続いた。また、英総選挙の世論調査で、与党のリードが縮小したとの報道を受けて、ポンドが下落したことも加わり、比較的安全な資産とされる円を買う動きが強まった。

（3）米国市場では、GDP、個人消費、耐久財受注などの注目された経済指標が市場予想を上回る結果となったことを受けて、ドルは主要通貨に対して堅調な動きとなった。また、米国債利回りの上昇も後押しした。

東京市場では、週明けで新規材料に乏しいことや、主要な日本の経済指標の発表もないことから、限定的な動きが予想される。また、先週末の海外市場の動きから、日経平均株価も小動きの展開となる可能性もあり、その場合には終盤までもみ合いの展開が続く可能性も考えられる。
海外市場では、英国や米国市場が休場となることから、積極的な売買が手控えられる可能性もあるだろう。ただ、来週に控えている英国の総選挙の世論調査の結果や、米国の政治関連の要人発言などには、やや敏感に反応する可能性もあり、注意も必要だろう。