前営業日トピックス
東京市場では、海外市場の軟調な流れが一服し、序盤のドル円・クロス円は堅調な動きとなった。ただ、新規材料に乏しい中、上値は限定的となり、仲値公示通過後は反落となった。
その後、北朝鮮情勢や仏大統領選を控えたリスク回避の動きが一服したことや、午後に日経平均株価が持ち直す動きとなったこと、米債券利回りの上昇を受けて、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。
米国市場では、序盤堅調な動きとなったが、コンピューター大手が決算の悪化を受けて売られたことが影響し、ダウ平均株価が下げ幅を拡大したことや、原油在庫統計を受けて原油価格が急落したことを受けて、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)新規材料に乏しい中、前日から続いた円買いの動きが一服し、利益確定の円売りが先行する動きとなった。また、下落して始まった日経平均株価がプラス圏まで持ち直したことも材料視され、序盤のドル円・クロス円は堅調な動きとなった。
(2)仲値通過後は、ややドル売りとなる場面もあったが、日米経済対話の初回がほぼ予想通りの結果となったことや、米財務長官のドル高は長期的には良いとの発言が改めて意識され、ドル買いが優勢となった。また、米債券利回りが上昇したことも加わり、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。
(3)米国の主要な経済指標の発表がなかったものの、引き続き米債券利回りの上昇を材料に、ドル買い・円売りが続いた。
(4)堅調な展開で始まったダウ平均株価がマイナス圏に下落し、下げ幅を拡大する動きとなったこと、また上昇が続いていた米債券利回りが反落したことを受けて、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。また、原油価格が急落したことも影響し、豪ドルなどの資源国通貨は下げ幅が拡大した。
本日のトピックス
東京市場では、海外市場の流れを受けて、ドル円・クロス円は上値の重い動きが考えられる。朝鮮半島の地政学的リスクが燻っており、またフランス大統領選の行方に対する不透明感があることも圧迫要因となるだろう。
昨年のイギリス国民投票、米大統領選挙において、事前の世論調査とは反対の結果となったことから、一部ではフランス大統領選に対する不安感も増している。
また、最近の弱い米国の経済指標が続いていることから、6月や9月の利上げを不安視する見方も出始めており、予定されている米経済指標の結果次第では、ドルは上値の重い動きが続く可能性もあるだろう。
4/20の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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21:30 | 米国 |
新規失業保険申請件数
新規失業保険申請件数は、労働省が失業保険を申請した人(失業者)の数を毎週発表する経済指標。毎週(木曜日)発表されるため、雇用情勢の速報性に優れており、雇用統計の先行指標として注目されている。ただ、米国の祝祭日や天候などの影響を受けやすいという点もある。
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24.0万件 | 23.4万件 |
前回は、6週間ぶりの低水準に改善し、3週連続の減少となった。今回は、その反動からやや増加が予想されている。ただ、低水準でのレンジ内の結果が続いており、為替相場への影響は限定的だろう。 | ||||
23:00 | 米国 |
3月景気先行指標総合指数(前月比)
米国の民間調査機関のコンファレンスボードが発表する指標で、株価や金利、企業業績、マネー・サプライなど景気に先行して動く10種類の経済指標を指数化した経済指標。景気の方向性や転換点を判断する上で参考にされる。
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0.2% | 0.6% |
前回は、市場予想を上回る伸びとなり、伸び幅は3ヵ月連続で横ばいとなり、2015年6月以来の高い上昇幅を維持した。また、6ヵ月連続の伸びが続いたこともあり、今回は伸び幅がやや縮小すると予想されているが、堅調な伸びが続いていることから、マイナスとならなければネガティブな反応とはならないだろう。 |