前営業日トピックス
東京市場では、日経平均株価が下落して始まったことが影響し、序盤のドル円・クロス円は上値の重い動きとなった。しかし、実需のドル買い・円売りの動きなどから、仲値公示にかけては堅調な動きとなった。その後は、株価が下げ幅を拡大したことから、上値の重い動きとなった。
そして、米長期金利の上昇を受け、日米の金利差拡大を意識した円売り・ドル買いが優勢となった。ただ、米雇用統計の発表を控えて様子見ムードも強まっており、レンジ内の動きが続いた。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)日経平均株価が下落して始まったことを受けて円買いとなったが、米債券利回りの上昇や、仲値公示にかけて実需のドル買いも見られ、堅調な動きとなった。
(2)仲値通過後は、実需のドル買いが少なくなったことや、日経平均株価が下げ幅を拡大する動きとなったことから、円を買い戻す動きとなった。ただ、市場の関心は週末の米雇用統計に注がれていることから、限定的な動きが続いた。
(3)米長期金利の上昇を受け、日米の金利差拡大を意識した円売り・ドル買いが優勢となった。また、米貿易収支では、赤字額が拡大となったものの、市場予想と一致したことから、限定的な動きとなった。むしろ、米債券利回りの上昇がドルを押し上げた。
(4)週末の米雇用統計の発表を控えて、様子見ムードも高まりつつあり、上値も限定的となり1日を通して狭いレンジ内の動きが続いた。
本日のトピックス
米雇用統計にマーケットの注目が移っており、東京市場では前日同様に限定的な動きが続く可能性が考えられる。ただ、日本の主要な経済指標が続くことや、中国の貿易収支が予定されており、特に中国経済の先行き不安が高まる場合には、動きが出る可能性も想定しておきたい。
米国市場では、ADP雇用統計が予定されており、週末の米雇用統計の結果を占う上で重要視されていることから、結果には注目したい。そして、結果を受けて、週末の雇用統計や、来週のFOMCに対する思惑が高まるようなら動きが出る可能性もあるだろう。
3/8の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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22:15 | 米国 |
2月ADP雇用統計
民間の給与計算代行サービス会社であるADP(Automatic Data Processing)社のデータを用いて、マクロエコノミック・アドバイザーズ社が発表している雇用統計。2200万人の支払い給与の動向に基づき算出、通常米国雇用統計が発表される2営業日前に発表されるため、米国雇用統計の結果を予想する上で参考にされる。
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+18.9万人 | +24.6万人 |
前回は、市場予想を上回り、2016年6月以来の高水準となった。今回は、前回の大幅増加の反動から増加数が縮小すると予想されている。特に、週末の米雇用統計の結果に注目が集まっていることから、結果に敏感に反応する可能性も考えられる。 |