前営業日トピックス
東京市場では、新規材料に乏しい中、日経平均株価が堅調な展開で始まったことを受けて、ドル円・クロス円は堅調な展開で始まった。しかし、株価が下落に転じたことや、米長期債利回りが低下したことを受けて、円を買い戻す動きが優勢となった。米国市場では、住宅関連の米経済指標が予想を上回る結果となったことを受けて、堅調な動きとなったが、原油価格の下落や、米債券利回りの低下を背景に、上値の重い動きとなった。ただ、市場参加者も少なく、終盤まで限定的な動きが続いた。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)日経平均株価が堅調な展開で始まったことに反応し、序盤から堅調な動きとなった。また、仲値公示にかけて本邦企業のドル買い・円売りも影響した。
(2)仲値通過後は、12月の月例経済報告で「景気は一部に改善の遅れもみられるが、 緩やかな回復基調が続いている」とし、総括判断が1年9ヵ月ぶりに上方修正されたが、反応は限定的。また、米債券利回りが低下したこと、日経平均株価が下落したことが影響して、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。
(3)欧州主要株価が堅調な展開で始まったことから、値を戻す場面もあったが、その後株価が下落に転じたことや、クリスマス休暇を控えて海外短期筋の円買いが先行したことを受けて軟調な動きとなった。
(4)米国市場では、序盤限定的な動きとなったが、米中古住宅販売が予想を上回ったことから、堅調な動きとなった。ただ、原油価格の下落や、米長期債利回りの低下を受けて、上値の重い動きとなった。また、クリスマス休暇を控えて市場参加者も少なく、値動きは限定的となった。
本日のトピックス
東京市場では、祝日前で新規材料に乏しいことから、限定的な動きが予想される。その中で、昨日も日経平均株価や米債券利回りの動きに影響されていたことから、株価の動きなどにも注目したい。米国市場でも、クリスマス休暇を控えて市場参加者が少なくなっていることから、値動きは限定的だろう。ただ、米国の複数の主要な経済指標の発表が予定されていることから、指標発表時に商いが集中する可能性も考えられ、注目したい。特に、事前の予想では、まちまちの結果が予想されていることから、発表後の動きには注意が必要だろう。
12/22の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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22:30 | 米国 |
3Q GDP(前期比年率)
GDPは、一定期間内に米国内で生み出された財とサービスの付加価値の額を合計したもので、国内の経済規模を測るための指標の一つ。GDPの伸び率は、経済成長率を表す指標として重要視されている。そして、個人消費はGDPのおよそ7割を占めることから、構成指数の中では特に重要視されている。
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3.3% | 3.2% |
前回は、市場予想を若干下回ったものの、2年ぶりの3%成長となった。個人消費の堅調さが影響していた。今回は、若干の上方修正が予想されており、GDPの7割を占める個人消費は引き続き堅調さが維持されると予想されていることから期待も高まるだろう。 | ||||
22:30 | 米国 |
11月耐久財受注
耐久財受注(Durable Goods Manufacture's Orders)は、米国の耐久財(耐久年数3年以上)の新規受注額を集計した指標であり、設備投資の先行指標として注目されている。特に、変動の大きい輸送用機器などを除いた受注額が民間の設備投資の先行指標として注目されている。
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-4.9% | 4.6% |
前回は、市場予想を上回る結果となり、2015年10月以来の高水準となった。しかし、前回0.3%からの大幅増となり、指数の性格上反動で大きく低下する傾向も強いことから、今回は大きく低下すると予想されている。低下が予想されているものの、ドル相場には若干の影響が出る可能性も考えられる。 |
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート日足
ドル/円は、高値圏でのもみ合いの展開が続いており、ここから上昇が継続するのか一旦大きな調整となるのか注目したい。上値のポイントとなる118.669、下値のポイントとなる116.557のどちらを抜けるのかが目先のポイントとなる。オシレーターのMACDでは、上昇継続が続いたことから、シグナルが見極めにくくなっている。そのため、完全に両線が下向きとなるのを見極めるか、ラインのもみ合い時の下限ラインを両線が下抜ける場合にも注目したい。