前営業日トピックス
東京市場では、日経平均株価が堅調な動きとなったことを受けて、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。その後は、新規材料に乏しく、方向感の乏しい動きが続いた。しかし、欧州勢の円売りや欧州株の上昇、米長期債の上昇などを受けて堅調な動きとなった。しかし、ECBがイタリア大手銀行の増資延期を拒否したとの報道を受けて、リスク回避の動きなどからドル円・クロス円は下落したものの、下げは一時的となり、その後は再び堅調な動きとなった。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)日経平均株価が堅調な展開で始まったことや、米10年債利回りが2.41%台から2.44%台まで上昇したことを受けて、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。
(2)日経平均株価が高値圏でもみ合いの展開が続いていることや、新規材料にも乏しく週末で積極的な売買が手控えられていることから、もみ合いの展開が続いた。
(3)米長期債利回りが上昇となり、日米金利差拡大が意識されたことから、ドル買い・円売りが優勢となった。そして、ストップも巻き込み、ドル/円は115.27まで上昇し、2月9日以来の高値を付ける動きとなった。
(4)ECBが巨額の不良債権を抱えているイタリア大手のモンテ・パスキ銀行からの増資延期の要請を拒否したと関係者が明らかにしたとの報道を受けて、リスク回避の動きが強まり、ドル円・クロス円は下落した。その後は、株価や債券利回りの上昇などもあり、堅調な動きとなった。
本日のトピックス
東京市場では、序盤の日本の主要な経済指標の結果や、前週の海外市場での株高の影響を受けて、日経平均株価が引き続き堅調な動きとなるのか注目したい。米国市場では、主要な経済指標の発表がないことや、FOMCを控えていることもあり、限定的な動きが予想される。ただ、10日に実施されたOPECと非加盟国の協議の結果を受けて原油価格が大きく動く可能性もある。また、最高値の更新が続く米主要株価や、債券市場で動きが出る可能性もありることから、他市場の動きに注目したい。
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート 週足
ドル/円は、週足ベースで一目均衡表の雲を上抜けたことから、三役好転(基準線・転換線のクロス、遅行スパンの価格帯上抜け、価格の雲上抜け)のシグナルとなった。このことから堅調な動きも考えられる。そして、オシレーターのMACDでは、両線の乖離幅の拡大が続いており、先行するラインがゼロラインを上抜けていることから、遅行するラインも上抜けて両線の上抜けを達成(上昇の継続シグナル)できるのかも注目したい。ただ、雲上限ラインが低下していることから、今週の足型が注目される。目先の下値は雲上限の112.21が下値のポイントとなる。