前営業日トピックス
東京市場では、イエレンFRB議長が講演で12月の利上げを示唆したことが引き続き材料視され、ドル/円は堅調な動きとなった。ただ、短期筋の利益確定の売りに加え、安倍首相とトランプ次期大統領の具体的な会談内容が出てこなかったことで失望売りも散見されたとの見方もあった。しかし、依然として米国の利上げ期待が高いことや、米長期債利回りが上昇しており、日米の金利差拡大観測からドル買い・円売りが優勢となり、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。特に、ドル/円は一時110.84まで上昇した。その後は、新規材料に乏しい中、上昇していた米長期債利回りが低下したことに合わせて、円を買い戻す動きも強まった。その後米国市場では、改めて12月の利上げに対する期待感からドルが買われ、米債券利回りの上昇もあり、ドル/円は110.91まで上昇し、5ヵ月半ぶりの高値を付ける動きとなった。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)イエレンFRB議長が講演で12月の利上げを示唆したことを受け、海外市場からドル買いが活発化しており、15ポイント程度ギャップアップして始まった。そして、約5ヵ月半ぶりの高値まで上昇したこともあり、その後は利益確定や輸出企業のドル売りが優勢となった。
(2)一時110円を割り込む動きとなり、序盤に開けたギャップを埋めたことから、一服感も出て押し目買いが入った。そして、引き続き米国の12月利上げが意識されたことや、米長期金利の上昇からドル買いが優勢となった。ドル/円は110.92円に上昇し、5月31日以来の高値を付ける動きとなった。
(3)米国債の買い戻しなどから利回りが低下したことや、欧州株が下落したことが影響し、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。また、高値を更新したことで、ポジション調整の売りも出た。
(4)109円台では買い意欲も強いことや、低下していた米債券利回りが上昇したことを受けてドル買い・円売りが優勢となった。
本日のトピックス
東京市場では、先週まで続いた円売りの流れが継続するのか、週替わりで一服となるのか注目したい。また、先週末に一時1月以来の18000円台乗せとなった日経平均株価が完全に大台乗せとなるのかにも注目したい。米国市場では、主要な経済指標の発表がないことから、株価や米債券利回りの動きが影響する可能性がある。また、24日から感謝祭を控えてポジション調整の動きも入りやすいことから注意したい。
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート 日足
ユーロ/円は、重要なレジスタンスを上抜けて一段の上昇となった。ここから一段の上昇となり、次の上値のポイントの118.45を試す動きとなるのか、または調整となり、サポートとなる116.35を下抜ける動きとなるのか注目したい。一目均衡表では、三役好転のシグナルとなっている。オシレーターのMACDでは、両線は上向き継続だが、両線の乖離幅が縮小していることから、ここからの動きに注目し、方向性を探りたい。