前営業日トピックス
東京市場は、日本の当局者の発言や、上昇して始まった日経平均株価が上げ幅を縮小する動きとなったこと、また週末のポジション調整なども加わり、ドル円・クロス円は上値の重い動きとなった。その後、値を戻す動きが見られたものの上値は重く、再び軟調な動きとなった。米国市場は、ベテランズ・デーのため、一部市場が休場となり、市場参加者が少ない中、ミシガン大学消費者信頼感指数が予想を上回る結果となったことや、米当局者の発言を受けて、ドルは堅調な動きが続いた。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)円売りの流れが一服し、週末を控えた短期筋のポジション整理や、日経平均株価が上げ幅を縮小する動きとなったことを受けて、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。また、麻生財務相の「為替は安定が重要、急激に乱高下することは望ましくない」と発言したことも影響した。
(2)午後には底固い動きとなり、米長期金利が上昇したことから、日米の金利差拡大を意識した円売りとなったものの、その後は短期筋のドルロングの整理売りなども入り、上値の重い動きが続いた。
(3)米国市場では、ベテランズ・デーで一部市場が休場となる中、消費者マインド指数が市場予想を上回る結果となったことや、フィッシャー・FRB副議長が「緩和解除の論拠はかなり強い」と12月の利上げを示唆する発言をしたことから、ドル買いが続いた。
本日のトピックス
東京市場では、先週大きく乱高下する動きとなったことから、週替わりで限定的な動きも予想される。しかし、主要な日本の経済指標の発表に加えて、黒田日銀総裁の会見での発言も予定されていることから、結果や発言の内容には注目したい。また、米国市場では、主要な経済指標の発表がないものの、複数の米当局者の発言が予定されていることや、先週末に休場となった債券市場の動きには注目したい。特に、米長期債利回りの上昇が続く場合には、ドルの押し上げ要因となる可能性も考えられる。
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート 週足
ドル/円は、週足ベースで底固い動きが続いており、重要なレジスタンスである107.48を上抜けて底打ち完了となるのか注目したい。上抜けた場合の次のポイントは、6月に付けた125.85からの下げに対する38.2%戻りの109.24となる。そして、一目均衡表の基準線も上抜けており、下げ相場の転換を示す条件が整い始めていることから、今後の動きに注目したい。