前営業日トピックス
東京市場では、米国の利上げ期待を背景に底固い動きとなった。その中で、株価の動きや、中国の経済指標の結果を受けて、動きが見られた。その後は、日経平均株価が底固い動きが続いたことや、欧州株が堅調な動きとなったことから、円売りが続いた。米国市場では、米小売売上高が堅調な結果となったことで、米景気の先行き期待を背景に、ドルが買われる動きとなったものの、104円台では連日上値の重い動きが続いていたこともあり、上値は限定的となった。その後、消費者関連の指標悪化や、株価、原油価格の下落を受けて、円買いが優勢となった。ただ、終盤には米債利回りの上昇もあり、ドル/円は堅調な動きとなった。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)堅調な展開で始まった日経平均株価がマイナス圏に落ち込み、序盤に一時軟調な動きとなった。ただ、実質的に商業決済の集中する五十日(ごとおび)に当たり、仲値公示前後では国内輸入企業のドル買い・円売りが入ったことで、ドル/円の下値は限定的となった。また、中国の9月消費者物価指数の発表を受けて上昇するなど、堅調な動きが続いた。
(2)新規材料に乏しい中、欧州勢が序盤からドル買いで参入していたことから、ドルを押し上げる要因となった。また、欧州株が上昇したことも円売り材料となった。
(3)米国市場では、小売売上高や生産者物価がまずまずの結果となったことから、上昇する場面もあったが、その後の消費者関連の指標が約1年ぶりの低水準となったことや、上昇していた株価が上げ幅を縮小する動きとなったことなどを受けて、軟調な動きが続いた。
(4)米国債利回りが上昇したことを受けて、ドルが主要通貨に対して上昇となり、ドル/円も堅調な動きとなった。
本日のトピックス
東京市場では、主要な日本の経済指標の発表や株価の動きに注目したい。また、黒田日銀総裁の発言機会もあることから、金融政策に関する話が出るのか注目したい。また、海外市場では、主要な経済指標の発表に加えて、懸念される英国のEU離脱に関する報道や発言で動くケースが続いていることから、特に注意したい。
10/17の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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21:30 | 米国 |
10月ニューヨーク連銀製造業景気指数
NY州の製造業の景況感などを指数化した経済指標である。製造業に関連した新規受注・雇用・在庫など、指数化された数値が発表される。数値はゼロが景況の判断の基準となる。
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1.00 | -1.99 |
前回は、市場予想を下回り、2ヵ月連続のマイナスとなった。今回は、景気の判断基準となるゼロを上回ると予想されており、マイナスから抜け出せるのか注目したい。ただ、最近では再び製造業に対する懸念も出ていることから、懸念払拭にもプラスへの改善が期待される。 |
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート 日足
豪ドル/円は、もみ合いレンジを上抜けてレジスタンスも上抜けている。目先は、さらに一段の上昇となり、次のレジスタンスを試す展開となるのか注目したい。オシレーターのMACDでは両線上向きだが、乖離幅は縮小していることから、目先の両線の動きに注目したい。先行するラインが下向き転換となり、クロスするようなら、一旦調整となる可能性も考えられる。その場合には、雲上限ラインからサポートの77.74が下値のポイントとなる。