前営業日トピックス
東京市場では、週明けで新規材料に乏しい中、日経平均株価の下落や、FRBの追加利上げ見送りを背景に、日米の金利差拡大が意識され、円買い・ドル売りが先行した。ただ、その後は値を戻す動きとなったものの、欧州株が軒並み下落したことを受けて、再び円買いが優勢となった。米国市場では、米住宅関連の経済指標が比較的堅調な結果となったものの、反応は限定的となった。特に、米大統領選の候補者討論会の内容を見極めたいとの思惑から、全般的に小動きの展開が続いた。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)日経平均株価が下落したことを受けて、円買いが先行した。そして、仲値公示前後では、輸入企業のドル買いが入る一方、輸出企業のドル売りも散見され、もみ合いの展開となった。そして、100円台では値頃感の買い戻しも入り、値を戻す動きとなった。
(2)黒田日銀総裁が、追加緩和の手段はマイナス金利の深掘りと長期金利目標引き下げが中心との発言も反応は限定的。また、欧州主要株価の下落を背景に、リスク回避の円買いが優勢となった。
(3)米国市場では、新築住宅販売件数が60万件台の大台を維持するなど、比較的堅調な結果となったものの、米大統領選挙候補者の討論会を控えて様子見ムードも強く、限定的な動きが続いた。
本日のトピックス
東京市場では、米国で第1回米大統領選挙候補者の討論会が予定(米東部時間午後9時(日本時間の午前10時)から1時間半)されており、こちらの内容や評価に注目したい。それを受けて、為替相場にも影響する可能性も考えられる。米国市場では、米大統領選挙候補者の討論会を受けて、株式、為替市場など、金融市場が動く可能性も考えられる。また、米主要な経済指標の発表も予定されており、こちらの結果にも注目したい。
9/27の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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23:00 | 米国 |
9月消費者信頼感指数
米国のCB(Conference-Board=コンファレンスボード「全米産業審議委員会」)という民間の調査機関が発表する消費者マインドを指数化したもの。5,000人の消費者にアンケート調査を行い、現在と半年後の景況感、雇用、所得の項目で回答した結果を指数化している
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98.8 | 101.1 |
前回は、市場予想を上回り、2015年9月以来となる100の大台乗せとなった。現況、先行きともに上昇となり、消費者のマインドが改善していることが示された。特に、労働市場に対する楽観が一段と高まったことが示された。今回は、100を下回るとの予想だが、大台を維持できるのかどうかがポイントだろう。 | ||||
23:00 | 米国 |
9月リッチモンド連銀製造業指数
米国の12連邦準備銀行の1つであるリッチモンド地区連銀が発表している製造業指数。1993年から算出が開始されており、NY連銀、フィラデルフィア連銀が発表する指数と合わせて製造業の景況を確認できる。管轄はウェストバージニア州、サウスカロライナ州、ノースカロライナ州、バージニア州、メリーランド州、ワシントンDCなど。管轄地域は米国内生産の9.1%を占める。
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-2 | -11 |
前回は、市場予想を大きく下回り、2013年1月以来の低水準に落ち込んだ。雇用者数、賃金など雇用関連の堅調さは継続しているものの、その他の項目の低下が影響した。今回は、やや改善は予想されているものの、判断基準となるゼロまで改善するのか注目したい。9月の製造業関連の指標は、ここまでまちまちの結果が続いている。 |
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート 1時間足
ドル/円は、1時間足で一目均衡表の雲を下抜けて一段の下げとなった。オシレーターのMACDでは、両線がクロスしており、ここから両線が上向きとなる場合には、やや値を戻す動きとなる展開も考えられる。目先の上値のポイントは、レジスタンスの100.51、ここを上抜けて雲を上抜ける動きとなるのか注目したい。一方、サポートの100.08を下抜ける場合には一段の下げとなる可能性も想定しておきたい。