前営業日トピックス
休場明けの東京市場では、海外市場の堅調な動きが一服し、序盤は小動きの展開で始まった。そして、日経平均株価が上昇して始まったことを受けて、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。その後は、新規材料に乏しく、夏季休暇で市場参加者も少なく、小動きの展開が続いた。米国市場では、米経済指標が予想以上の悪化となったことを受けて、ドル売り・円買いが優勢となり、ドル円・クロス円は大きく下落した。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)夏季休暇シーズンで市場参加者が少ないことから、序盤は小動きの展開となった。そして、日経平均株価が上昇して始まったことを材料に、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。
(2)仲値公示近辺でも実需のオーダーはなく、中国の各種経済指標が発表されたが反応は限定的。また、日経平均株価がこの日の高値を付ける動きとなったものの、終盤まで小動きの展開が続いた。
(3)米小売売上高、生産者物価指数が市場予想を下回る結果となったことを受けて、ドルが主要通貨に対して大きく下落。また、円買いが優勢となったことから、クロス円も大きく下落した。
(4)下落した株価が下げ幅を縮小する動きとなったことや、原油価格が堅調な動きとなったことなどを受けて、ドル円・クロス円は値を戻す動きとなった。
本日のトピックス
東京市場では、前週末の米経済指標の悪化の影響が残る可能性も考えられる。特に、株価の下落には注目したい。ただ、夏季休暇で市場参加者も少ないことから、値動きはやや限定的となる可能性も考えられる。米国市場でも、夏季休暇シーズンであることから、限定的な動きも考えられるが、米国の製造業、住宅関連の経済指標が予定されており、先週末の主要な経済指標が軒並み予想以上の悪化となったことから、結果には注目したい。ここで悪化が続くようなら、米経済に対する懸念が高まる可能性も想定しておきたい。
8/15の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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21:30 | 米国 |
8月ニューヨーク連銀製造業景気指数
NY州の製造業の景況感などを指数化した経済指標である。製造業に関連した新規受注・雇用・在庫など、指数化された数値が発表される。数値はゼロが景況の判断の基準となる。
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2.00 | 0.55 |
前回は、市場予想に反して悪化となった。ただ、2ヵ月連続のプラス。今回は、前回からの上昇が予想されており、予想通りプラスが維持される場合は好感されるだろう。ただ、ゼロに落ち込む場合には注意したい。 | ||||
23:00 | 米国 |
8月NAHB住宅市場指数
全米住宅建築業者協会(NAHB)が加盟業者を対象にした一戸建て住宅の販売状況調査を基にした指数。50が判断の基準となり、50を下回ると住宅建設業者の多くが現況を「悪い」とみていることを示すことから、住宅市場の先行指標となる。
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60 | 59 |
前回は、市場予想に反して低下となった。ただ、依然として高水準域で推移していることから、懸念も大きくない。今回は、再び60台が予想されており、60台に改善するのか注目したい。 |
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート1時間足
ドル/円は、一目均衡表の雲下限ライン直下でもみ合いの展開が続いている。相場の方向性を示すとされる基準線は、現在横ばいが続いている。しかし、15日-16日には現在の103.73から上昇となり、104.07に上昇する。その後は、25日まで再び横ばいが続き、26日から下降となる(100.67を下回らないことが条件)。このころから、15日-16日のタイミングでドル/円が上昇に転じることができるのか、注目したい。目先の上値目標は102.82となり、早期に基準線の104.07を上抜けることができれば、雲上限ラインの上抜けの可能性も高まるだろう。ただ、100.67を下回る場合には、基準線が下向きとなることから、方向性も下向きとなる可能性が高まることから注目したい。
オシレーターのMACDでは、両線下向きだが、乖離幅の縮小が続いており、両線クロスする場合には上昇の可能性が高まる形となることから、両線の動きにも注目したい。