前営業日トピックス
東京市場では、海外市場で続いた下落が一服し、値を戻す動きが先行した。しかし、黒田日銀総裁のヘリコプターマネーに関する見解が引き続き材料視されたことや、日経平均株価が下落したことを受けて、円買いが優勢となった。その後は、値頃感の買い戻しや、日経平均株価が下げ幅を縮小する動きとなったことから、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。米国市場では、主要な経済指標の発表もなく新規材料に乏しい中、週末のG20を控えて様子見ムードも強まり、小動きの展開が続いた。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)海外市場で大きく下落した動きが一服、反動で堅調な動きとなった。値頃感の買い戻しの動きも加わった。
(2)黒田日銀総裁がヘリコプターマネー導入に否定的な見解を示したことが改めて材料視され、円を買う動きが優勢となった。また、日経平均株価が前日比200円近く下落して始まったことも影響した。そして、仲値公示近辺では、輸出企業からのドル売りも見られた。
(3)ヘリコプターマネーへの思惑が後退したことによる円買いが出る一方、日銀の追加緩和への期待も根強く、売り買い交錯する動きとなった。また、下落していた日経平均株価が安値から下げ幅を縮小する動きとなり、ドル円・クロス円も値を戻す動きとなった。
(4)海外市場でも株価がやや軟調な動きとなったことから、ドル円・クロス円は上値の重い動きとなった。その後、下落した株価が反発したことなどから値を戻す動きとなった。ただ、23-24日のG20財務相・中央銀行総裁会議を控えた様子見ムードも強いことや、このところの円売りが続いた動きに対する調整の動きも出た。
本日のトピックス
今週は、週央に米FOMC、週末に日銀の金融政策決定会合が予定されており、週明けから様子見ムードが強まるだろう。また、先週まで円売りの流れが続いたことから、ドル円・クロス円はやや上値の重い動きも考えられる。米国市場でも、主要な経済指標の発表がなく、FOMCを控えて限定的な動きが考えられる。先週、ドル/円は106円割れ近辺では値頃感の買いも入り、底固い動きが続いていたことから、この近辺の動きに注目したい。
7/25の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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23:30 | 米国 |
7月ダラス連銀製造業活動指数
ダラス連銀製造業活動指数は、テキサス州の製造業約100社を対象に調査し、生産、雇用、新規受注などの結果を指数化したもの。特に、石油関連企業が多く、エネルギー価格の動向に左右される傾向がある。
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-10.0 | -18.3 |
前回は、市場予想を下回る結果となり、18ヵ月連続のマイナスとなった。今回は、改善が予想されているが、原油価格は6月と比較して低下していることから、予想外の悪化となる可能性も考えられる。 |
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート1時間足
ドル/円は、一目均衡表の雲下限近辺で上値の重い動きが続いている。オシレーターのMACDでは、両線のクロスが間近であり、クロスとなれば軟調な動きも考えられる。その場合、下限ラインを下抜けてサポートの105.40を目指すのか注目したい。一方、雲の中に入り込み、雲上限、レジスタンスの107.49を上抜けるようなら、一段の上昇も考えられる。