前営業日トピックス
東京市場では、前週末の海外市場後半の流れを引き継ぎ、やや軟調な展開で始まった。序盤は、日経平均株価が下落したことなどを受けて、ドル/円は軟調な展開が続いた。その後、値を戻したものの新規材料に乏しく、また日銀総裁の発言も目新しさに欠けるとの見方から、上値の重い展開が続いた。米国市場では、主要な米国の経済指標の発表もなく、新規材料に乏しい中、小動きの展開が続いた。そして、原油価格が大幅上昇となったことから、クロス円は堅調な動きとなったものの、ドルは大半の主要通貨に対して下落となり、ドル/円は終盤に一段の下げとなる場面もあった。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)前週末の流れを引き継いだことや、日経平均株価が下落したことを受けて、軟調な展開となった。また、中国の全人代で平均成長率目標が6.5%以上に引き下げられたことも安全資産とされる円を買う一因となった。
(2)日銀の黒田総裁が、「物価目標達成に必要あれば追加対応することについては、G20でも理解されている」と述べたが、反応は限定的となった。日経平均株価や欧州主要株価が下落したことも影響した。
(3)米国市場では、原油価格の大幅上昇を受けて、円が主要通貨に対して下落した。また、ドルも大半の主要通貨に対して下落となり、ドル/円は序盤もみ合いの展開が続いたが、午後には一段の下落となる場面もあった。
本日のトピックス
ECB理事会を控えて様子見ムードが出始めているものの、ユーロはドルや円に対しては堅調な動きとなった。ECB理事会が近づくにつれて、思惑が交錯する可能性もあることから、ユーロ圏の主要株価やユーロの動きには注意したい。また、大きく動いた反動も考えられることから、原油相場の動きや、それに伴う株価の動向にも注目したい。
3/8の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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20:00 | 米国 |
2月NFIB中小企業楽観指数
米中小企業の業界団体である全米独立事業者協会(NFIB)が公表する中小企業への景況感を調査した指標10項目の指数から構成されており、1986を100として指数化している。
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94.0 | 93.9 |
前回は、市場予想を下回り、2014年3月以来の低水準となった。2014年12月に2006年10月以来の高水準を記録して以来、低下傾向が続いており、中小企業の経営者が米景気は低迷すると懸念していることが示されている。今回は、若干の改善が予想されているが、100を超えるまでは景気改善とはいかないだろう。 |
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート1時間足
NZドル/円は、一目均衡表の雲の中での展開となっている。目先は、雲上限ラインを上抜けるのか、雲下限ラインを下抜けるのか注目したい。そして、抜けた方向に一段の動きとなる可能性が考えられる。ただ、高値からの下げ途中の小休止持ち合いパターンを形成中と見ることもできることから、5波動目や7波動目の下げには注目したい。