前営業日トピックス
東京市場では、序盤堅調な動きとなり、一時118円台まで上昇した。しかし、日経平均株価が大きく下落したことから、投資家のリスク回避の動きが強まり、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。欧州市場では、株価が大きく上昇し、下落した原油価格が反発したことから、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。ただ、米国市場では、原油価格が再び急落したことや、それを受けて大きく上昇していた株価がマイナス圏まで下落したことから、円を買い戻す動きが強まった。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)仲値公示や人民銀行の基準値設定を控えて、序盤は比較的堅調な動きが続いた。そして、人民元の基準値が、前日比で小幅に元安水準に設定されたことを受けて、一段の上昇となった。
(2)中国の景気の先行き懸念や、原油安による産油国経済への悪影響に対する警戒感から、投資家のリスク回避の動きが強まった。また、日経平均株価が大幅下落したことや、本邦輸出企業・輸入企業双方のドル売り・円買いも拍車をかけた。
(3)欧米の株価が堅調な動きとなったことや、原油価格が上昇したことを受けて、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。
(4)原油価格が再び下落となり、2003年12月以来の30ドル割れとなったことや、株価がマイナス圏に下落したことを受けて、再び円買いが優勢となった。ただ、その後は値を戻す動きも見られた。
本日のトピックス
前日の海外市場では、2003年12月以来の安値(1バレル=29.93ドル)を更新した原油相場を受けて、株価が下落に転じ、投資家のリスク回避の動きが強まり、円が買われた。引き続き、原油相場が株価や為替市場を左右する中心となっていることから、原油相場に注目したい。また、アジア市場では、中国人民銀行の人民元の基準値設定にも注目が集まっており、この結果を受けて瞬間的に動きが出る可能性も考えられることから注意したい。また、中国の貿易収支の発表も予定されており、結果には注目したい。一方、米国市場では、FOMCの討議資料となる地区連銀報告(ベージュブック)があり、内容に注目したい。
1/13の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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翌4:00 | 米国 |
米地区連銀経済報告[ベージュブック]
米国の12の地区連銀による経済概況報告であり、前回のFOMC以降の経済情勢について、概況報告が行われる。そして、FOMCの討議資料となり、今後の金融政策の判断材料にもなる。報告書の表紙がベージュ色をしていることからベージュブックと呼ばれている。
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12月のベージュブックは、前回報告とほぼ同じ評価となった。利上げが決定されたことから、やや一服感もあるが、利上げのペースを予想する上では内容の変化に注目したい。特に、製造業の状況や、物価に関する報告に注目。 |
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート1時間足
ユーロ/ドルは、一目均衡表の雲を下抜けており、上値の重い動きが続いている。直近で上影線が出現しており、下向きを示唆するローソク足の形状である。そして、目先の上値はここがポイントとなる。一方、サポートを下抜ける場合には、一段の下げも想定しておきたい。また、午後には相場の流れが加速・反転する可能性が高い時間帯であることから、この時間帯の方向性に注目したい。