前営業日トピックス
東京市場では、新規材料に乏しい中、引き続きトルコによるロシア軍機撃墜を巡る先行き懸念を背景に、投資家のリスク回避の動きなどから、円を買う動きが優勢となった。ただ、底固い動きも見られ、下値は限定的となった。その後、ドルが週明けから下落が続いたことから、感謝祭前に一旦買い戻す動きも見られ、ドル/円は堅調な動きとなった。また、米国タイム序盤に発表された米経済指標が良好な結果となったことも、ドルの押し上げ材料となった。しかし、その後に発表された米経済指標が悪化したことから、反落する動きとなった。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)引き続き、トルコによるロシア軍機撃墜を巡る先行き懸念などから、比較的安全な資産とされる円を買う動きが優勢となった。ただ、材料に新鮮さが薄れていることや、ドル/円の122.20円台では押し目買いの意欲も見られ、底固い動きとなった。
(2)週明けからドル売り・円買いの流れが続いたことから、米国の感謝祭の祝日を前にしたポジション調整の動きも強まっており、ドル/円は堅調な動きとなった。また、序盤の米経済指標が堅調な結果となったこともドルの押し上げ要因となった。
(3)その後の米住宅関連や消費者関連の指標が予想を下回る結果となったことから、ドル/円は反落となった。ただ、午後には感謝祭での休場を控えて積極的な売買が控えられ、方向感に乏しい動きとなった。
本日のトピックス
東京市場では、重要な指標発表もなく、米国市場が感謝祭で休場となるため積極的な売買は控えられ、方向感に乏しい展開が予想される。また、海外市場でも米国市場が休場となることや、マーケットではすでに来週のECB理事会や米雇用統計に注目が移りつつあることから、小動きの展開が予想される。ただ、中東情勢の緊張が高まる場合には、安全資産とされる円を買う動きが強まる可能性も想定しておきたい。
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート1時間足
ポンド/円は、一目均衡表の雲上限の上抜けを試しているものの、完全に上抜けておらず、やや上値の重い動きとなっている。目先は、雲上限を上抜けて三役好転となるのか、一旦反落となるのかを注目したい。オシレーターのMACDでは、両線の乖離幅がやや縮小傾向となっており、先行するラインも失速している。両線がクロスとなる場合には、一旦反落となる可能性も考えられる。
気まぐれ投資コラム
目標値計算【2】一目均衡表計算(4) NT計算
※出所:FX総合分析チャート
NT計算は、「押し目」や「戻し」のポイントである(3)からの動きを測る計算方法。(1)から(3)までの値幅と同等幅の上昇・下降が(3)からあるという理論。ただ、出現頻度が低く、見極めにくいなどの点から、やや実践には使いづらい面もあり、このような手法があるという程度に留めておいて良いだろう。4つの計算方法の中では、N計算、E計算がより実践的といえるだろう。