前営業日トピックス
東京市場が休場となり、材料に乏しい中、上海株価が堅調な動きとなったことを材料に、ドル/円は序盤堅調な動きも見られた。ただ、その後は、株価が下落に転じたこともあり、上値の重い展開が続いた。米国市場では、米国の製造業関連の経済指標が軒並み市場予想を下回る結果となったことを受けて、ドルは主要通貨に対して軟調な動きとなった。その後、ドル/円は値を戻す場面もあったが、米長期債利回りが低下したことや、株価が下げ幅を拡大したことから、再び軟調な動きとなった。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)上海株が堅調な動きとなったことを受けて、ドル/円は小動きながら堅調な動きとなった。ただ、その後は、株価が下落に転じたことから、上値の重い動きが続いた。
(2)米製造業関連の経済指標が軒並み悪化したことや、株価が軟調な動きとなったことを受けて、ドル/円は軟調な動きとなった。
(3)一時値を戻したものの、株価が下げ幅を拡大する動きとなったことや、米長期債利回りが低下したことから、ドル/円は再び軟調な動きとなった。
本日のトピックス
東京市場では、休場明けで主要な経済指標の発表もなく、新規材料に乏しい中、前日の海外市場で株価が軟調な動きとなったことから、東京市場の株価の動きに注目したい。米国市場では、米国のGDP、個人消費、消費者信頼感指数の発表が控えており、いずれも改善が予想されていることから、結果に注目したい。結果を受けて、米国の利上げ期待の思惑で動きが出る可能性も考えられるが、米感謝祭ウィークであり、徐々に薄商いとなることから、市場予想と乖離しなければ、反応は限定的と考えられる。
11/24の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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22:30 | 米国 |
3Q GDP(前期比年率)
一定期間内に米国内で生み出された財とサービスの付加価値の額を合計したもので、国内の経済規模を測るための指標の一つ。GDPの伸び率は、経済成長率を表す指標として重要視されている。そして、個人消費はGDPのおよそ7割を占めることから、構成指数の中では特に重要視されている。
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2.1% | 1.5% |
前回発表された速報値は、前期の+3.9%から成長ペースが減速した。夏場の中国の景気減速懸念を背景に、世界的に株価が下落するなどした影響が懸念されたが、個人消費の伸びが縮小したものの、ほぼ予想通りの結果となり、底固さが見られたことから、今回は上方修正が予想されている。 | ||||
22:30 | 米国 |
3Q 個人消費(前期比) |
3.2% | 3.2% |
前回は、前期から伸び幅が縮小となったが、予想通りの結果となった。また、GDPの寄与度は+2.2ポイントとなり、前期の+2ポイントを上回った。今回は、速報値から修正なしが予定されているものの、寄与度などの変化にも注目したい。 | ||||
0:00 | 米国 |
11月消費者信頼感指数
米国のCB(Conference-Board=コンファレンスボード「全米産業審議委員会」)という民間の調査機関が発表する消費者マインドを指数化したもの。5,000人の消費者にアンケート調査を行い、現在と半年後の景況感、雇用、所得の項目で回答した結果を指数化している。
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99.5 | 97.6 |
前回は、市場予想に反して3ヵ月ぶりの悪化となった。先行指標となるIBDが悪化したものの、ミシガン大指数が予想を上回る結果となったことから、今回はやや楽観的な予想となっている。100を上回れば、より好感されるだろう。 |
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート1時間足
ユーロ/ドルは、軟調な展開が続いていたが、やや底固い動きとなっており、反転期待のチャート形状となっている。現状では、トレンドラインを上抜けていることや、オシレーターのMACDでダイバージェンス(逆行現象)となっていることや、両線上向き継続中であることから、堅調な流れに転換するのかどうか注目したい。目先、レジスタンスを上抜ける場合には、一段の上昇も考えられる。
気まぐれ投資コラム
目標値計算【2】一目均衡表計算(2) N計算
一目均衡表には、値幅観測論という理論がある。値幅観測論は、過去の値幅から未来の値幅を予測するという理論であり、アルファベットのN型の波動上において、4種類の観測計算方法(E計算、N計算、V計算、NT計算)がある。
※出所:FX総合分析チャート
※出所:FX総合分析チャート
N計算は、(1)から(2)までの上昇・下降に対して、その後どの位の上昇・下降があるのかを測る計算方法。「押し目」や「戻り」のポイントである(3)から、(1)から(2)までの値幅と同等の値幅の上昇・下降があるという理論。「押し目」や「戻り」の後、どの程度動くのかを計算で予測することができる。