前営業日トピックス
東京市場では、新規材料に乏しい中、FOMC議事録の公開を控えて様子見ムードも強まり、序盤はもみ合いの展開が続いた。しかし、株価が上げ幅を縮小する動きとなったことから、円買いの動きも見られ、ドル/円は軟調な動きとなった。海外市場では、米当局者の発言などからドルを買う動きも見られたものの、FOMC議事録公開を控えて調整の動きも見られた。そして、FOMCの議事録では、12月利上げの可能性との声明の根拠が示されなかったことから、ドルは上値の重い動きとなった。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)序盤は、新規材料に乏しい中、米FOMC議事録の公開を控えて様子見ムードも強まり、小動きの展開となった。午後には、日経平均株価が上げ幅を縮小する動きとなったことから、円を買い戻す動きが優勢となった。
(2)12月の米利上げ期待や堅調な株価動向を背景に、ドルは堅調な動きが続いた。
(3)FOMCの議事録では、「利上げを検討するとの文言の追加は、利上げに関して何も決まっていないが、次回会合での利上げが適切な可能性があるとのメッセージを込めることが狙いであった(文言追加に根拠がなかった)」ことが明らかとなり、 やや乱高下する動きとなった。
本日のトピックス
東京市場では、日銀の金融政策決定会合の政策発表と、黒田総裁の会見が予定されている。追加緩和などの可能性は低いものの、発表直後は過敏に反応する可能性も考えられる。また、会見での黒田総裁の物価に対する姿勢にも注目が集まっている。米国市場では、主要な経済指標の発表が予定されているが、イベント終了後であることから、限定的な動きが予想される。そのため、株価、債券市場の動きや、当局者の発言には注目したい。
11/19の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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12:00頃 (時間未定) |
日本 |
日銀金融政策決定会合[結果公表]
日銀の最高意思決定機関である政策委員会の会合のうち、金融政策の運営に関する事項を審議・決定する会合。金融市場の調節方針、基準割引率や基準貸付利率および預金準備率、金融政策手段、経済・金融情勢に関する基本的見解等を議事事項としている。
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金融政策発表では、追加緩和があるのかどうかに注目が集まっているが、米国の金融政策の動きを見極めてからとの思惑もあり、コンセンサスは政策の維持が予想されている。また、黒田総裁の定例会見では、物価動向に対する姿勢に変化がないのかどうかも見極めたい。 | ||||
22:30 | 米国 |
新規失業保険申請件数
労働省が失業保険を申請した人(失業者)の数を毎週発表する経済指標。毎週(木曜日)発表されるため、雇用情勢の速報性に優れており、雇用統計の先行指標として注目されている。ただ、米国の祝祭日や天候などの影響を受けやすいという点もある。
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27.0万件 | 27.6万件 |
前回は、横ばいとなり、9月以降での高水準が維持されている。今回も若干の改善(27.0万件)が予想されているが、大きく乖離した結果が出なければ、反応は限定的だろう。 |
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート1時間足
ユーロ/ドルは、一目均衡表の雲下限近辺で上値の重い動きが続いていたが、現状では雲の中に入り込む形となっている。このまま底固い動きとなり、雲の中での動きが続くのか注目したい。MACDでは、両線がクロスして上向きとなるのかに注目したい。当面は、レジスタンスや雲上限ラインが上値のポイントとなるが、雲を再び下抜けるようなら一段の下げとなる可能性も想定しておきたい。
気まぐれ投資コラム
目標値計算【2】一目均衡表計算(1) E計算
一目均衡表には、値幅観測論という過去の値幅から未来の値幅を予測するという理論がある。そして、アルファベットのN型の波動上において、4種類の観測計算方法(E計算、N計算、V計算、NT計算)がある。
※出所:FX総合分析チャート
※出所:FX総合分析チャート
E計算は、(1)から(2)までの上昇・下降に対して、調整後にどの位の上昇・下降があるのかを測る計算方法。調整後に、重要なサポートラインやレジスタンスラインである(2)を抜けた場合、(1)から(2)までの値幅と同等幅を(2)のポイントから計算したポイントが目標値となる。