前営業日トピックス
東京市場が休場となり、取引材料に乏しく、アジア市場では小動きの展開が続いた。その後、海外市場では、FRBが12月に利上げをする可能性があるとの警戒感から米国債が売られ、米長期債利回りが上昇したことで、日米金利差の拡大を意識した円売り・ドル買いが優勢となった。一方、ユーロは、ドラギ総裁が講演で金融政策についてハト派的な姿勢を示すのとの観測が広がったことや、ECBの追加緩和への期待が根強いことから、ユーロは主要通貨に対して上値の重い展開が続いた。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)東京市場が休場となり、材料に乏しい中、小動きの展開が続いた。
(2)12月の米国の利上げの可能性に対する警戒感から米長期債が売られ、利回りが上昇となったことから、日米の金利差拡大が意識され、ドル/円は堅調な動きが続いた。
本日のトピックス
本日は、東京市場では、郵政グループ3社の上場が焦点となる。売出し金額が合計1.4兆円と巨大であり、上場後の動きによっては、投資家のセンチメントにも影響を与えかねない。また、中国の経済指標の発表も予定されており、休み明けで新規材料にやや乏しい中、株価の動きに為替市場も左右される可能性も考えられる。米国市場では、米国の主要な経済指標の発表が予定されており、週末の米雇用統計を控えてやや様子見ムードがあるものの、指標次第では一時的に動きが出る可能性も考えられる。
11/4の注目材料
時間 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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22:15 |
10月米ADP雇用統計
民間の給与計算代行サービス会社であるADP(Automatic Data Processing)社のデータを用いて、マクロエコノミック・アドバイザーズ社が発表している雇用統計。2200万人の支払い給与の動向に基づき算出、米国雇用統計が発表される2営業日前に発表されるため、米国雇用統計の結果を予想する上でよく参考にされる。
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18.0万人 | 20.0万人 |
前回は、2ヵ月ぶりに+20万件台に回復したが、今回は再び+20万件割れの予想となっている。FOMC後で、特に米雇用統計に注目が集まっているだけに、ADPがまずまずの結果であれば、ドルが強含む余地があるものの、ネガティブな結果となるようなら下振れの可能性も考えられる。 | |||
0:00 |
10月米ISM非製造業景況指数
全米供給管理協会(Institute for Supply Management=ISM)が発表する米国の非製造業(サービス業)の景況感を示す指数。管理責任者に対するアンケートを集計した指数であり、50が景気の拡大・後退の判断基準であり、50を上回れば景気拡大、下回れば景気後退と判断する。
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56.5 | 56.9 |
雇用統計の非農業部門雇用者数を予想する上で参考にされることも多く、注目度の高い経済指標である。前回は、市場予想を下回り、2ヵ月連続の低下となり、今回も若干の低下が予想されている。そして、特に前回改善した雇用指数の結果には注目したい。 |
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート1時間足
ドル/円は、1時間足ベースで一目均衡表の雲を上抜けて堅調な動きとなったものの、やや上値の重い動きとなっている。オシレーターのMACDでは、乖離幅が縮小し、両線がクロスしていることから、目先軟調な動きも考えられる。当面は、一目均衡表の雲上限ラインを下抜ける動きとなるのか注目したい。また、トレンドラインを下抜けるようなら、一段の下げとなる可能性も想定しておきたい。
気まぐれ投資コラム
一目均衡表【1】 基本構成
一目均衡表は、細田悟一(ペンネーム 一目山人(いちもくさんじん))氏が延べ2,000人のスタッフと約7年の歳月をかけて完成させ、時間論・波動論・値幅観測論・型譜・スパンなどからなる総合的な分析手法。一目均衡表は、その名の通り、ひと目で相場の均衡状態を見分けるもので、均衡が崩れた時にその方向に値が動くという推論に基づくものであり、特に投資家からの人気が高い。また、海外のトレーダーの中でも"Ichimoku"の通称でよく知られている。
※出所:FX総合分析チャート