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2021-12-02 21:12:15

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今週末8日の米9月雇用統計に向けて

2021/10/5
提供:SBIリクイディティ・マーケット社

9月FOMC

米9月FOMCでは金融政策の現状維持を決めた一方、声明文では「経済情勢の進展がみられれば、資産買い入れの縮小(テーパリング)がすぐにも正当化される」との考えが示されました。FOMCメンバーによる政策金利見通しの予想分布(ドットチャート)でも半数以上が来年中の利上げが示されたことから早期利上げを織り込む格好で9月末に向けて米長期金利の上昇が進みました。さらに会見でパウエルFRB議長は来年半ばまでのテーパリング終了が適当との考えを明らかにしたことから11月FOMCにおけるテーパリングの開始も見込まれつつあります。

  • ※出所:SBIリクイディティ・マーケット

9月FOMCでは金融政策の正常化に向けた道筋やテーパリングのペースに関しての手掛かりが得られた状況下、11月FOMCでテーパリング開始が確実視されるかを占う意味からも今週末発表の米9月雇用統計が注目されます。

5月 6月 7月 8月 9月予想
就業者数 61.4万人 96.2万人 105.3万人 23.5万人 47.0万人
失業率 5.8% 5.9% 5.4% 5.2% 5.1%
時間給賃金 前月比 0.5% 0.4% 0.4% 0.6% 0.4%
時間給賃金 前年比 2.0% 3.7% 4.1% 4.3% 4.3%

5月 6月 7月 8月
製造業 1.6万人増 4.2万人増 6.4万人増 4.0万人増
サービス業 53.9万人増 76.6万人増 73.5万人増 20.3万人増
政府系 15.4万人増 15.4万人増 25.5万人増 0.8万人減
  • ※出所:SBIリクイディティ・マーケット

前回8月雇用統計

就業者数が市場予想を大幅に下回る23.5万人に留まったことから発表前の109円90銭付近から109円62銭へ下落しました。一方、失業率は5.2%と7月(5.4%)から改善したほか、直近3ヵ月の就業者数は月平均75.0万人となり、変異株の影響が短期的に収まれば、FRBの年内テーパリング開始見通しに影響を及ぼす内容ではないとの見方を背景に109円95銭まで反発しました。
しかし、飲食や宿泊などサービス業の雇用の伸びが鈍化したことから、テーパリング開始時期を見極めるために変異株の影響など時間をかけて多くの経済指標をみる必要があるとの見方も聞かれ109円59銭まで下落しました。一方、時間給賃金が前月比+0.6%前年比+4.3%と上昇したほか、週当たりの平均賃金は直近3ヵ月で年率換算10%近く上昇するなど労働力需要の高まりを背景に、米10年債利回りは1.32%台と堅調な値動きを続けたことから109円74銭まで反発するなど就業者数の減少に対する反応は一時的に留まりました。

9月雇用統計に向けて

先週9月30日発表の新規失業保険申請件数では減少に歯止めが掛かるなど新型コロナウイルスへの新規感染者数は、9月月初をピークに減少に転じているものの、依然として高水準にあり、死者数も多く、サービス業の雇用への影響を確認する必要があるほか、8月雇用統計を踏まえると、学校再開に伴う教職員の採用が一巡し、サービス業の雇用が伸び悩む可能性にも注意が必要かもしれません。
それだけに今後、就業者数が感染拡大前の水準を回復する時期は、2023年以降にずれ込む公算が大きいとの見方も聞かれています。加えて、消費者センチメントの悪化も目立ち、その要因にデルタ株の感染拡大やサプライチェーンの問題などインフレ率の高止まりの影響が懸念されます。それだけに個人消費の伸び悩みの影響が顕在化する可能性も高く、先月に続き就業者数や時間給賃金の上昇率を見極めながら市場の利上げ織り込み度合いが一本調子で高まっていくのか、歯止めが掛かるのか注目されます。

ドル円は?

労働力人口の伸び鈍化、格差拡大、高齢化など人口動態の変化などの諸問題は、財政出動では解決しづらいこと、サプライチェーンの問題に一服感が見られればインフレ高進に歯止めがかかると見込まれることから米10年債利回りが1.8〜2.0%を超えて上昇していくことは現実的に懐疑的な見方も聞かれます。
一方、潜在的なドル安の一因である経常赤字は高水準を維持すると見られ、対米証券投資を誘引するとの観点からは米長期金利の水準は不十分と見られています。そのため、ドル高の持続性を考えると昨年2月20日の高値(112円23銭)手前で伸び悩んでいる現状が継続される可能性もあるかもしれません。また、債務上限の引き上げがなされない場合、10月18日前後に財務省の資金繰りが行き詰まるとイエレン長官も警鐘を鳴らしています。それだけに民主党が財政調整措置を用いて、債務上限の引き上げを可能にするなどして最悪のシナリオは回避されるかもしれません。
しかし来年の中間選挙を見据え、共和党は抵抗姿勢を強めており他の法案審議への影響も踏まえ、民主党が、財政調整措置(1会計年度で原則1度限り)をどのタイミングで行使するのか議会の混乱は金融政策正常化のスケジュールにも影響を及ぼすだけに注意が必要です。

  • ※出所:SBIリクイディティ・マーケット

ドル円は

(1)9月22日の安値(109円12銭)から9月30日の高値(112円08銭)のフィボナッチ38.2%押しにあたる110円95銭
(2)日足・転換線および前述の安値・高値の50%水準にあたる(110円60銭)
(3)フィボナッチ61.8%押しにあたる110円25銭
(4)日足・雲の下限(110円19銭)

が下値メドとして注目されます。

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