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4月3日に開催された欧州中央銀行（ECB）理事会では、リファイナンス金利と限界貸付金利はそれぞれ0.25％と0.75％、預金ファシリティ金利は0.0％に据え置かれ、金融政策に変更はありませんでした。前回理事会の開催された4月3日のユーロ/米ドルの終値は、おおよそ1.37ドル前半で推移していたのに対し、4月の終値は1.38ドル後半でした。為替レートが更なる金融緩和決定の直接的な材料となる訳では無いのですが、ECB要人からの度重なる為替レベルへの言及に加え、インフレ率が上昇する兆しが無い現状では、ECBがいずれかの時点で金融政策の変更を行っても不思議では無いでしょう。

5/8（木）20：45（日本時間）欧州中央銀行（ECB）金融政策発表　予定

【2014年5月8日、ECB理事会】

4月3日に開催された欧州中央銀行（ECB）理事会では、リファイナンス金利と限界貸付金利はそれぞれ0.25％と0.75％、預金ファシリティ金利は0.0％に据え置かれ、金融政策に変更はありませんでした。3月に開催された理事会に続き、4月の理事会で表現の変更こそ見られましたが、金融政策の変更には至りませんでした。
しかし、3月6日の理事会では、今後の金融政策の方針について「全体的にはECBは高いレベルでの金融緩和を維持する事を決定し、必要があれば更なる行動をとる」と述べていたのに対し、4月には新たな表現として「長引く低インフレに効果的に対処するため、理事会は非伝統的な手段をとる義務があることを全会一致で確認した」としており、場合により行動を起こす強い意志を表明したと受け取ることもできそうです。

記者会見でも、この新たな表現を複数回繰り返す場面が見られ、改めて現状の低インフレに対処する意志が確認されました。

この他、追加緩和として長期リファイナンスオペ（LTRO）も協議されたとされ、具体的な金融緩和策について再び協議されていると考えられます。ただし、LTROの実施が実体経済に対する貸出促進に効果的である事を確認する必要はあるとも付け加えています。

4月の理事会以降、独ZEW景況指数が市場予想を大きく下回る結果となったほか、生産者物価指数も市場予想を下回りました。また、ユーロ圏全体では、3月度のユーロ圏消費者物価指数（HICP）は0.5％を記録しました。

要人発言として、4月12日にドラギ総裁は、「ユーロ相場の上昇が、更なる緩和を必要とする。為替レートは政策目標ではないと常にいってきたが、物価安定と成長には重要だ」と述べ、ノワイエ仏中銀総裁は、「ユーロ相場上昇がユーロ圏の低インフレの要因となっており、それがなければインフレ率は約1％だろう。」と述べた事が伝わっています。更に4月24日には、ドラギ総裁が「長引く低インフレに効果的に対処するため、理事会は非伝統的な手段をとる義務があることを全会一致で確認した」とのフレーズを改めて繰り返しており、ECBが追加緩和の必要性を強く意識していることが窺われます。

前回理事会の開催された4月3日のユーロ/米ドルの終値は、おおよそ1.37ドル前半で推移していたのに対し、4月の終値は1.38ドル後半でした。為替レートが更なる金融緩和決定の直接的な材料となる訳では無いのですが、ECBの要人からの度重なる為替レベルへの言及に加え、インフレ率が上昇する兆しが無い現状では、ECBがいずれかの時点で金融政策の変更を行っても不思議では無いでしょう。

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