ドル円は、先週末の雇用統計を受けてFRBによる利下げ開始が想定よりも先送り、あるいは利下げペースが緩やかになるとの見方があった半面、労働需給の緩和とインフレ鈍化基調が続くとして一部では6月利下げ開始予想を維持する見方もあり、4/10発表の米3月CPIの結果と反応が注目されます。そのほか、同日に公表される3月のFOMC議事要旨や4/11の米PPI、さらに4/12にミシガン大が発表する4月消費者信頼感指数および期待インフレ率の結果も合わせて注目されます。ドル円は先週末の150円81銭への一時的な下落を除くと3/22以降、151円台での値動きが続いているだけに、これまで蓄えられたエネルギーが上下いずれの方向に放出されるか注目。また、日本国内では既に輸入物価が前年比で上昇に転じているほか、電気/ガス料金の負担軽減措置が5月分で停止される影響から今後も物価上昇圧力が高まるとされ、4月末の日銀展望レポートで7月の利上げ検討も視野に入れる可能性をどの程度市場が織り込むのか、本邦通貨当局による円買い介入への警戒とともに152円超えを阻止できるか注目されます。
ユーロドルは2/14の1.0695ドルを目先の安値として上昇基調にある日足・雲の上昇に沿う形で日足・基準線(1.0853ドル)を回復し雲の上限(1.0917ドル)を回復できるか上値メドとして注目されます。また、ユーロ円は日足・基準線(162円78銭)を目先の下値支持線として転換線(163円77銭)を割り込むことなく3/20の高値(165円35銭)を目指して一段高となるか注目されます。そのため、4/10発表の米3月CPIや3月FOMC議事要旨への反応のほか、6月の利下げ開始への言及が予想される4/11のECB理事会を受けてECBがインフレ見通しの前提としている1.0800ドルを大きく下回るか注目されます。先週4/2の1.0725ドルや2/14の1.0695ドルを下抜ける状況となれば輸入物価の上昇を通じたインフレ圧力再燃が懸念され6月利下げ観測の後退につながることになるため、下値も限定的に留まると見込まれます。こうした状況を踏まえ、ユーロ円も底堅い値動きが予想されるだけに、ドル円が152円00銭の節目を上抜けるのかドル円の動向と合わせて注目されます。