今週の予想

先週は、引き続き米国の年内の追加利上げ観測を背景に、堅調な動きが続いており、ドル円は週明けの102.82から104.64まで上昇、中国の経済指標の悪化を背景に、欧米の株価や原油価格の下落を受けて、投資家のリスク回避姿勢が強まったことから、比較的安全な通貨とされる円を買う動きが優勢となった。ただ、年内の利上げ観測を背景に、底固い動きが続いた。
今週は、底固い動きが予想される。週明けから主要な米国の経済指標の発表が続くことや、10/19には3回目の米大統領候補者の討論会が予定されており、注目が集まっている。指標結果を受けて、12月の追加利上げ期待が高まる場合には、ドルの一段の上昇も考えられるが、経済指標結果が芳しくない結果となる場合には、利上げに対する期待感が萎んでしまう可能性も考えられる。そして、米大統領候補テレビ討論会では、トランプ候補の巻き返しがあるのか、クリントン候補が三度優勢となるのか注目したい。また、英国のEU離脱問題や、ユーロ圏の金融政策に対する思惑もあり、ドルの下値は限定的となる可能性も考えられる。

今週の予想

先週は、週明けに日米市場が休場となったこともあり、小動きの展開となった。しかし、その後は、原油価格や欧米の株価下落などを受けて、投資家のリスク回避の動きが強まったことから、ユーロ/円は115.79から113.92まで下げ、その後は、値を戻す動きが見られたものの、英国のEU離脱問題もユーロ圏の懸念材料となり、上値の重い動きが続いた。
今週は、上値の重い動きが予想される。注目は、10/20のECB理事会であり、9月の会合で示された量的緩和を進めるための検証結果を背景に、量的緩和の延長が決定される場合には、ユーロ売りが加速する可能性も考えられる。ただ、量的緩和の延長が見送られる場合や、テーパリング観測が再燃する場合には底固い動きとなる可能性も考えられる。ただ、米国の年内の利上げ期待が高まっていることや、英国のEU離脱問題が上値を抑える要因となる可能性も考えられる。そして、ECB理事会までは、原油価格や株価動向、中国経済に対する懸念などに注目したい。

今週の予想

先週は、前週末の大幅な下落となった影響が意識され、週明けからやや上値の重い動きとなった。そして、英国のEU離脱問題が終息しておらず、引き続き「ハードブレグジッド」に対する懸念からポンド売りが進み、ポンド/円は週明けの128.62から124.86まで下落した。その後は、値を戻す動きが見られたものの、上値の重い動きが続いた。
今週は、上値の重い動きが予想される。ここまで大きく下落した反動も限定的であることや、上昇に転じる買い材料もなく、引き続き英国のEU離脱に絡む問題に対する懸念が上値を抑える要因となるだろう。そして、EU離脱に絡む要人発言などには特に注意したい。

今週の予想

先週は、週明けは堅調な株価動向などを受けて、底固い動きとなった。しかし、同じ資源国である南アの政治問題に絡む不透明感や不安を背景に、リスク回避の動きが強まり、豪ドルも軟調な動きとなった。ただ、企業関連や消費者関連の豪州の経済指標の改善を受けて、豪ドル買いも入り、豪ドル/円はレンジ内の動きが続いた。そして、週末には世界的な株価上昇となったことで、リスク回避の動きが後退し、豪ドル/円は79.73まで上昇し、7/21以来の高値を付けた。
今週は、底固い動きが予想される。豪州の経済指標が比較的堅調な結果となったことを受けて、金利先物市場における豪州の年内の利下げ確率が低下するなど、やや懸念が後退している。そして、今週発表される豪州の雇用統計次第では、一段と堅調な動きとなる可能性も考えられることから、指標結果には注目したい。ただ、南アや、英国などの問題が再燃する場合や、中国経済の先行き懸念が高まる場合には、上値の重い動きとなる可能性も想定しておきたい。

今週の予想

先週は、週序盤に南アフリカのゴーダン財務相が裁判所への出頭命令を受けたとの報道を受けて、南ア・ランドは主要通貨に対して大きく下落した。そして、ランド/円も週明けの7.54から7.15まで下落し、9/6以来の安値を付けた。その後、南ア国家検察局の局長が、ゴーダン財務相から提出される異議申し立てを検討すると発言したことを受けて、値を戻す動きが見られたものの、上値の重い動きとなった。ただ、週末には世界的に株価が上昇したことなどを受けて、堅調な動きも見られた。
今週は、上値の重い動きが予想される。引き続き財務相の処遇問題が注目され、この問題が燻っているうちは積極的になれないだろう。そして、問題が長引く場合、又は更迭というような事態となれば、ランド下落の引き金になりかねないだろう。また、海外では、英国のEU離脱に絡む問題や、再び問題視され始めた中国リスクが高まるようなら、ランド/円の引き下げ要因となるだろう。南ア国内の経済指標では、消費者物価や小売売上高の結果にも注目したい。