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2024-03-28 22:06:06

マーケット > レポート > 週間マーケット展望  2016年5月23日

週間マーケット展望 2016年5月23日

先週の振返り

先週は、週明けから世界的に株価が上昇したことから、ドル円・クロス円は比較的堅調な動きとなった。ただ、前週末(海外市場引け後)に発表された中国の経済指標が、予想を下回ったこともあり、資源国通貨などはギャップダウンも見られた。そして、注目された米FOMC議事録では、早期の利上げの可能性が議論されたことが明らかとなったことや、複数の当局者が6月の利上げの可能性に言及したこともあり、ドルが大半の主要通貨に対して上昇した。また、英国の国民投票に関する世論調査で、EU残留支持が増加したことが好感され、英ポンドも主要通貨に対して上昇した。

今週の展望

今週は、5/26-5/27の伊勢志摩サミット(主要国首脳会議)や、各国の主要な経済指標の結果が注目されている。伊勢志摩サミットでは、財政出動で各国が協調できるかなど注目されている。そして、米国で経済指標の改善が見られれば、“経済データの改善”ということで、6月のFOMC(6/14-6/15)での利上げ期待が高まる可能性も考えられる。また、5/27の日本の消費者物価指数が下振れするようなら、日銀の追加金融緩和観測が強まる可能性も考えられる。また引き続き、各国の要人や当局者からの発言にも注意したい。

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米ドル/円

見通し

短期

米ドル高

中期

米ドル安

長期

米ドル安

週間予想レンジ

108.74 〜 111.89

 

今週の予想

先週は、序盤に発表された米経済指標がまちまちの結果となったことから、ドル/円はやや上値の重い動きとなった。また、FOMC議事録公開を控えた様子見ムードも影響した。そして、注目されたFOMCの議事録では、6月の利上げの可能性が議論されていたことが明らかとなり、早期の追加利上げ観測が強まったことから、ドルは主要通貨に対して一段の上昇となった。また、その後に複数の当局者が、早期利上げの可能性を示唆したことも影響し、ドル/円は週明けの108.49から110.60まで上昇した。
今週は、底固い動きが予想される。FOMC議事録や、複数の当局者の発言から早期の追加利上げの可能性も意識されている中で、“経済データ次第”との条件が示されていることから、今週の主要な経済指標の結果に敏感に反応する可能性も考えられる。特に、5/27の1Qの米GDP、個人消費の結果には注目したい。また、5/26-5/27に伊勢志摩サミット(主要国首脳会議)が開催されるが、財政出動で各国が協調できるかも注目されている。また、主要国の要人による発言にも注意が必要だろう。

FX総合分析チャート 日足

ユーロ/円

見通し

短期

もみあい

中期

ユーロ安

長期

ユーロ高

週間予想レンジ

122.62 〜 124.64

 

今週の予想

先週は、週明けから世界的に株価が堅調な動きとなったことから、ユーロ/円は、週明けから堅調な動きとなった。また、英国のEU残留・離脱を問う国民投票に関する世論調査で、EU残留支持が優勢となったこともユーロの支援材料となり、ユーロ/円は、週明けの122.62から124.17まで上昇した。しかし、その後は、米国の早期の追加利上げ観測が強まったことで、ユーロ圏との金利差拡大観測が意識され、対ドルでユーロが下落、対円でも上値の重い動きとなった。
今週は、底固い動きが予想される。米国の早期利上げ観測の高まりは、ユーロの上値を抑える要因となるものの、英国のEU残留の可能性が高まる場合にはユーロにとってフォローとなるだろう。そして、ユーロ圏では、インフレ率の上昇期待が高まっており、金融緩和圧力の後退懸念も出ている。ただ、ユーロ圏の状況には不透明感もあることから、引き続き外部要因がユーロ相場に影響するだろう。特に、ユーロ圏の主要な経済指標の発表が少ないことから、英国の世論調査や米経済指標の結果に注目したい。

FX総合分析チャート 日足

ポンド/円

見通し

短期

もみあい

中期

ポンド安

長期

もみあい

週間予想レンジ

157.04 〜 162.83

 

今週の予想

先週は、英国の夕刊紙が実施した国民投票に関する世論調査で、EU残留支持が大きくリードしているとことを受けて、ポンドは主要通貨に対して大きく上昇した。ポンド/円は、週明けの155.69から161.63まで上昇したが、米国の利上げ期待が高まったことから、対ドルで上値の重い動きとなったことや、週末には上昇一服感も出たことから、ポンド/円もやや上値の重い動きとなった。
今週は、底固い動きが予想される。英国のEU残留・離脱を問う国民投票まで1ヵ月を切っており、引き続き世論調査の結果が注目される。ただ、調査会社や調査方法によって結果が異なっており、やや懐疑的な面もある。ただ、結果に対する反応も大きくなりつつあることから、今週の各社の調査結果には注目したい。また、5/26には英国のGDP、個人消費の発表も予定されており、こちらの結果にも注目したい。

FX総合分析チャート 日足

豪ドル/円

見通し

短期

もみあい

中期

もみあい

長期

豪ドル高

週間予想レンジ

78.64 〜 80.66

 

今週の予想

先週は、前週末の中国の経済指標が予想より悪化したことを受けて、豪ドル/円は下落して始まった。ただ、世界的に株価が堅調な動きとなったことや、原油価格が連日年初来高値を更新したことが好感され、豪ドル/円は週明けの78.64から80.56まで上昇した。そして、FOMCの議事録を受けて、米国の早期の追加利上げ観測が強まったことから、豪ドルが対ドルで下落、対円でも軟調な動きとなった。
今週は、底固い動きが予想される。先月から大きく下落した流れがやや一服しており、底固い動きが続いている。相場の先導役となっている原油価格も堅調な動きが続いていることや、先週後半の下落の反動から、目先は値を戻す動きも考えられる。今週は、豪州の主要な経済指標の発表もなく、新規材料に乏しいことから、株価や資源価格など外部要因が材料視されるだろう。特に、米国の早期の利上げ期待が高まるような状況となる場合には、再び軟調な動きとなる可能性も想定しておきたい。

FX総合分析チャート 日足

南アランド/円

見通し

短期

南アランド安

中期

南アランド安

長期

もみあい

週間予想レンジ

6.84 〜 7.25

 

今週の予想

先週は、前週末に発表された中国の経済指標がいずれも市場予想を下回る結果となったことから、中国経済の減速懸念が意識され、南ア・ランドは週明けから一段の下落となった。そして、米国の追加利上げが近づいているとの思惑が広がったことや、高値を更新した原油価格が下落に転じたことが嫌気され、ランド/円は6.88まで下落し、2016/1/20以来の安値を付けた。また、週後半に予定されていた金融政策発表では、政策金利は据え置かれたが反応は限定的となった。
今週は、底固い展開が予想される。ランド/円は、この1ヵ月で約12%下落しており、下げ一服感から値を戻す動きが考えられる。しかし、米国の早期追加利上げに対する期待感が高まりつつあることや、南アの格下げの可能性が指摘されていることから、上値は限定的だろう。そして、戻りが一巡すれば、再び軟調な動きとなる可能性も考えられる。一部では、南アの格付けが投資不適格まで引き下げられる可能性も指摘されており、積極的には買い難いだろう。

FX総合分析チャート 日足

提供:SBIリクイディティ・マーケット社

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