今週の予想

先週は、週明けに、複数の連銀総裁が相次いで年内利上げの可能性を示唆する発言をしたことを受けて、米国の年内の利上げ期待が高まり、ドルは大半の主要通貨に対して上昇する動きとなった。しかし、米国の経済指標が予想を下回る結果となったことや、株価の大幅下落もあり、一時119円台まで下げる動きとなった。ただ、イエレンFRB議長が講演で年内の利上げの可能性を示唆したことや、週末株価が大きく上昇したことから、ドル/円は一時121円台まで上昇する動きとなった。
今週は、底固い展開が予想される。複数の連銀総裁やFRB議長の発言から、週末の米雇用統計に再び注目が集まっており、結果を受けて動きが出る可能性が考えられる。雇用統計が市場予想より強い結果となるようなら、ドルの一段の上昇も考えられる。ただ、悪化する場合には下落となる可能性も想定しておきたい。また、雇用統計前では、9/28に個人所得・個人支出、9/29に消費者信頼感指数、9/30にADP雇用統計、10/1にISM製造業景況指数など重要な発表が続くことから結果には注目したい。ただ、様子見ムードが強まる可能性も予想され、値動きは一時的にとどまるだろう。

今週の予想

先週は、前週の流れを引き継ぎ、序盤から軟調な動きとなった。そして、ドイツ自動車大手の規制逃れ問題を嫌気して、欧州株が大きく下落となったことも影響し、週明けの136円台から133円台まで下げる動きとなった。しかし、ドラギECB総裁が、刺激策の拡大が必要かどうか判断するにはさらなる時間が必要との認識を示したことが、追加金融緩和に慎重だと受け止められ、ユーロは主要通貨に対して堅調な動きとなり、ユーロ/円は135円台まで反発となった。
今週は、やや上値の重い動きが予想される。ドイツの自動車大手の排ガス不正問題が、欧州経済にどの程度影響するのか依然として不透明であることから、やや慎重な動きも考えられる。ただ、先週のドラギECB総裁の発言はプラス材料だが、今週は米雇用統計の発表があり、ここで米国の利上げ期待が高まるようなら、ユーロを圧迫する要因となる。

今週の予想

先週は、週明け堅調な動きも見られたものの、その後世界的に株価が大きく下落したことを受けて、リスク回避の動きも強まり、ポンド/円は週明けの187円台から181円台まで下げる動きとなった。その後は、株価が反発したことから、184円台まで上昇したものの、上値の重い動きとなった。
今週は、底固い動きが予想される。株価下落や資源国・新興国通貨の下落を受けて円買いが優勢となる場面でも、英国の利上げ期待の高まりから、下値は限定的と考えられる。そして、前回のMPC（金融政策委員会）では、メンバー1人が利上げを主張したが、来週のMPCでは、複数名が利上げを支持するとの予想も出ていることも底固い動きを支援するだろう。また、国内の経済指標では、9/30に住宅関連、GDP、経常収支の発表が予定されており、堅調な結果となるようなら、押し上げ材料となるだろう。

今週の予想

先週は、週前半に株価が下落したことから軟調な動きとなった。また、アジア開発銀行が、中国の経済見通しを下方修正したことを受けて、資源国通貨や新興国通貨も軟調な動きとなり、豪ドル/円は82.99まで下落し、9/8以来の安値を付ける動きとなった。また、ブラジルレアルが連日最安値を更新したことも影響した。ただ、週末にかけては株価が堅調な動きとなり、85.00まで値を戻す場面もあった。
今週は、底固い動きが予想される。80円台前半では値頃感の買いが散見されることや、先週の住宅価格指数が2009年第4・四半期以来5年ぶりの大きな伸び率となるなど、豪州経済の改善の兆しが見られ始めていることから、堅調な動きも考えられる。ただ、株価や資源価格動向、新興国通貨に不安が残ることから、上値は限定的となり、いずれかが大きく下げる動きとなる場合には、影響を受ける可能性もあることから注意したい。

今週の予想

先週は、週序盤に株価が軟調な動きとなったことや、米国の複数の金融当局者が年内の利上げを示唆する発言をしたことを受けて、南アランドは軟調な動きとなった。また、ブラジル経済の不安を背景にレアルが下落したことも影響して、ランド/円は8.46まで下落し、2009年1月以来の安値を付ける動きとなった。週末には8.80台まで上昇したものの上値の重い動きとなった。
今週は、上値の重い動きが予想される。ブラジルや中国に対する懸念が払拭できず、引き続き新興国・資源国通貨の軟調な動きが影響する可能性が考えられる。また、先週インフレ率が低下したことなどから、利上げ期待の後退観測も圧迫要因となる。国内の経済指標では、9/30に貿易収支、財政収支、10/1に電力消費・発電の発表が予定されており、貿易収支では赤字拡大が予想されているものの、財政収支では赤字縮小が予想されており、結果には注目したい。