2017/12/07
提供:シュローダー・インベストメント・マネジメント
(2017年11月作成)
各資産クラスの気になる見通しは?
「シュローダー・インベストメント・マネジメント」のマルチアセット運用チームは、各金融市場をどのように見ているのでしょうか?
見通しの表示:++強気、+やや強気、0中立、−やや弱気、--弱気
矢印:対前月での見通しの引き上げ/引き下げ
株式 | 国債 | 社債 | コモディティ(商品先物) |
---|---|---|---|
これまでの上昇をうけて、利益確定を背景とした一時的な調整局面も想定されますが、世界的な景気回復や堅調な企業収益を押し上げ材料に、上昇相場が持続すると考えています。 | バリュエーションの観点で割高感がある上、世界的な景気回復や金融引き締め観測などが国債市場のマイナス要因と考えています。 | 社債の信用スプレッドは底堅く推移している一方、バリュエーションの観点で割高感が強まっていると考えています。 | 世界的な景気回復がコモディティ市場を後押ししています。また、過剰供給に対しての規律ある見直しなどをうけ、短期的には良好な見通しを維持しています。 |
資産クラス | 分類 | 見通し | |
---|---|---|---|
株式* | 米国 | 株価バリュエーションは割高であるものの、底堅い企業収益が支援材料となると考えています。また、堅調な米国株式の動きは、世界的な株高に波及するとみています。 | |
欧州 | 短期的には、ユーロ高が、企業収益の圧迫要因となるとみられるため、見通しをやや強気へと引き下げています。しかしながら、世界的な株高の流れに連動し、引き続き堅調に推移するとみています。 | ||
日本 | バリュエーションの観点から割安感がある上、収益モメンタムが堅調なことから、投資妙味があると考えています。また、日本銀行による拡張的な金融政策の継続が追い風となるとみています。 | ||
アジア太平洋 (除く日本) |
バリュエーションの観点から割安感があり、長期的には緩和的な金融政策が、同地域の株式を下支えすると考えています。 | ||
新興国 | 世界的な景気拡大が続く中、バリュエーションに割安感があり、景気循環と連動性が高い新興国株式には投資妙味があると考えています。 | ||
国債 | 米国 | バリュエーションの観点で依然として割高な水準にあると考えています。米連邦準備制度理事会(FRB)によるバランスシートの縮小やトランプ政権の税制改革案などを背景に、今後利回りが上昇基調を辿ると考えています。 | |
欧州 (ドイツ国債) |
景気拡大を背景に、欧州中央銀行(ECB)が資産購入を2018年に終了するとの可能性が高まってきており、国債利回りの上昇が想定されます。なお、ドイツ国債の見通しには不透明感があり、見通しを引き下げています。 | ||
新興国 (米ドル建て) |
ベネズエラの債務再構築を巡る懸念をはじめ、高利回り新興国国債の軟調な地合いをうけ、ネガティブな見通しを維持しています。 | ||
新興国 (現地通貨建て) |
バリュエーションの観点で魅力的な水準にあることに加え、当面は世界的な景気回復と低インフレなどの良好な市場環境が下支えすると考えています。 | ||
インフレ連動債 | インフレ期待が後退する中、市場参加者の過度な織り込みから、インフレ連動債は割安感が強まっていると考えています。 | ||
投資適格社債 | 米国 | バリュエーションの観点で割高感があり、企業のレバレッジの拡大が懸念されることから、慎重な見方を維持しています。 | |
欧州 | 信用スプレッドが縮小していることや ECB の金融政策の行方などが懸念材料として挙げられるため、慎重な見方を維持しています。 | ||
ハイイールド社債 | 米国 | バリュエーションの観点で依然として割高感があると考えています。しかしながら、堅調な企業収益を背景に、企業の財務状況も健全であり、デフォルト(債務不履行)リスクは低位で推移しています。 | |
欧州 | バリュエーションの観点で、割高な水準にあると判断されるうえ、足下では主要国の金融政策や政治的リスクが及ぼす影響が懸念されます。 | ||
コモディティ (商品先物) |
エネルギー | 原油に関しては、在庫水準が正常化に向かっていることが価格を下支えすると考えています。一方、石油輸出国機構(OPEC)が、突然減産合意を破棄するリスクが残存します。 | |
金 | 当面は、実質金利がレンジ内で推移すると想定されることから、金価格も中立な見通しを維持しています。 | ||
産業用金属 | 供給過剰の是正や、製造業の経済活動の活発化に伴う需要増加を背景に、価格が上昇しています。 | ||
通貨 | 米ドル | 市場が米国の政策に対する期待を過度に織り込んでいると考えており、ドルの先行きに対しては慎重に見ています。 | |
ユーロ | 政治的リスクの低下、力強い景気回復、緩和的な金融政策が、ユーロを引き続き下支えすると見ています。 | ||
日本円 | FRBの金融政策に関しては、量的緩和の縮小が市場予想よりも加速する可能性があるほか、米国債利回りの上昇を想定していることから、日本円に対しては、対ドルでネガティブな見通しを維持しています。 |
- 出所:シュローダー。社債に関する見通しは信用スプレッド(デュレーション・ヘッジを前提)の動きに基づくものです。ユーロと日本円は対米ドルの見通しとなります。
- *株式については、スコアリングの方法が変更されました。但し、個別国の見通しには前月と大幅な変更はありません。
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