2020/9/1
提供:三菱UFJ国際投信
「投資環境ウィークリー」8月31日号より抜粋
マイナスに転じた米国の実質金利
■ 米国市場では株高、金利上昇、ドル安が進展
先週はNYダウやS&P500が上昇し、米10年債利回りも上昇、為替市場では米ドルが主要通貨に対して下落するなど、リスク選好型の相場展開でした。週前半、米政府による新型コロナ・ワクチンの早期承認を巡る報道や米中の貿易合意を巡る会談などが好感され、S&P500は連日最高値を更新。27日にはパウエル米FRB議長の発言を巡り株価が乱高下したものの、小幅高で終わるなど底堅く推移しました。米FRB議長は、+2%の平均物価目標の導入方針を公表。内容は市場予想の範囲内ながら、予想外に早い時期の公表でした。これを受けて米10年債利回りは上昇。今後は、次回9月の米FOMCで先行きの政策指針(ガイダンス)の変更があるかに注目が集まります。28日には日本の安倍首相が健康状態悪化を理由に辞任の意向を表明。東京市場では株安と円高が進みました。今後は後任の首相とその政策への関心が高まるとみられます。
■ 今週は米景気指標や当局者発言に注目
今週は重要な米景気指標(8月分)が相次ぎ、市場はコロナ・ショックを経た米景気の回復軌道を探ろうとするでしょう。4日の雇用統計では、非農業部門雇用者数が前月差+140.0万人(前月+176.3万人)と堅調に拡大し、失業率は9.8%(同10.2%)に低下の見込み。1日のISM製造業景気指数は54.5(同54.2)と小幅に改善する見通しです。米金融政策に関しては、2日のベージュブックや、複数の米FRB高官による講演に注目。ガイダンスの早期変更はあるのか。市場は高官の発言に耳をすますでしょう。(入村)
今週の主要経済指標と政治スケジュール
8/31(月) |
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9/1(火) |
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9/2(水) |
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9/3(木) |
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9/4(金) |
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注)(米)米国、(独)ドイツ、(豪)オーストラリア、
(中)中国、(印)インド、(伯)ブラジル、
(他)その他、を指します。
NAはデータなし。
日程および内容は変更される可能性があります。
出所) 各種情報、Refinitivより当社経済調査室作成
注)MSCI WORLD、MSCI EM、S&P先進国REIT指数は米ドルベース。
原油は1バレル当たり、金は1オンス当たりの価格。
騰落幅、騰落率ともに2020年8月21日対比。
出所)MSCI、S&P、Refinitivより当社経済調査室作成
注)上記3図の直近値は2020年8月28日時点。
出所)Refinitivより当社経済調査室作成
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