2020/8/4
提供:三菱UFJ国際投信
「投資環境ウィークリー」8月3日号より抜粋
閑散に売りなし、サマーラリーとは言うが。
■ 8月、賢人の格言は当たるか?
8月、多くの市場参加者が休暇に入り取引が細ります。賢人曰く、「閑散に売りなし」。また「サマーラリー」などの言葉もあります。しかし1928年以降の米S&P500株価指数を調べてみると、閑散でも売り多し、8月は勝率57.6%と1年で4番目の低勝率(最悪は9月の同46.7%、最高は12月の同73.9%)、中々格言通りにはいきません。
しかし我々は賢人を信頼、S&P500株価指数は今年2月の高値を早晩更新するとみています。強力な財政・金融緩和策は当面継続が予想されるためです。もちろん、新型コロナウイルスの感染拡大の深刻化やワクチン開発がとん挫となれば、株価の調整は避けられないでしょう。
金融市場、中でも世界最大規模の米国では、信用市場にも介入し流動性を注ぐ中央銀行が席巻、投資家は彼らの手のひらで転がされているかのようです。市場本来の役割であるカネ(金利)やモノ(資産)の価格発見機能は事実上停止、金融市場は官製相場に変貌しています。金融界では保守本流の米FRB(連邦準備理事会)パウエル議長をして「まだ打つ手は十分ある」と言わしめました。まるでこの先「株も買う」と言い出しそうです。
昨今の株式市場では、第二次?IT革命とも言うべきテーマが過剰流動性という大波に上手く乗りました。では大波が続くと想定される中、次のテーマは?例えば、SDGs(持続可能な開発目標)等はテーマ性も十分、大波に上手く乗るかも知れません。今次局面では、大波に乗るテーマを探る想像力が勝負を決めそうです。(徳岡)
今週の主要経済指標と政治スケジュール
8/3(月) |
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8/4(火) |
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8/5(水) |
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8/6(木) |
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8/7(金) |
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注)(日)日本、(米)米国、(欧)ユーロ圏、
(英)英国、(豪)オーストラリア、(中)中国、
(他)その他、を指します。
NAはデータなし。
日程および内容は変更される可能性があります。
出所) 各種情報、Bloombergより当社経済調査室作成
注)MSCI WORLD、MSCI EM、S&P先進国REIT指数は米ドルベース。
原油は1バレル当たり、金は1オンス当たりの価格。
騰落幅、騰落率ともに2020年7月17日対比
(日本株式・リート・10年国債利回りの直近値は同年7月22日時点)。
出所) MSCI、S&P、Refinitivより当社経済調査室作成
注)上記3図の直近値は2020年7月31日時点。
出所)Bloombergより当社経済調査室作成
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