2020/5/12
提供:三菱UFJ国際投信
「投資環境ウィークリー」5月11日号より抜粋
堅調な株式市場、ナスダックが年初来プラス
■ 金融市場は流動性の改善により安定化
経済指標が急速に悪化する中、ナスダックが年初来プラスに転じるなど株価は堅調です。また、一時80を超え市場の「恐怖」度の高さを示していたVIX指数は、先週末28に低下しました。経済の厳しい現状が示される中で市場心理は安定化しています。債券のボラティリティも低下しており、背景には各国中銀の思い切った金融緩和による市場の資金流動性改善があり、流動性供給が相場を支えています。一方、先週FF金利先物が米国のマイナス金利を織り込むなど期待が先行している面もあります。
■ 都市封鎖解除が期待される一方不安材料も
想定される新型コロナウイルス終息シナリオにおいて、現在は主要国のセーフティネットが出揃い、一旦金融市場が景気後退を織り込むも感染拡大の緩和から収束期待が生じ、コロナ対策の制限解除による7-9月期の景気回復を株価が織り込んでいる過程にあると考えられます。しかし、V字回復が実現できるかは感染二次拡大の有無やワクチン開発にかかっています。したがって今後も再び株価が調整するリスクには注意が必要でしょう。
今週も米国中心に経済指標の大幅な悪化が確認される見込みですが、欧米で都市封鎖の解除が模索されるなか、市場の注目は経済正常化の可能性や感染再拡大のリスクに移っているとみられます。ただ、米中対立リスクやWTI原油先物の限月交代前後の市場不安定化に注意が必要です。日本は14日の専門家会議を経て、緊急事態宣言を段階的に緩和できるのか注目されます。(向吉)
今週の主要経済指標と政治スケジュール
5/12(火) |
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5/13(水) |
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5/14(木) |
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5/15(金) |
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(日)日本、(米)米国、(欧)ユーロ圏、
(豪)オーストラリア、(中)中国、(他)その他、
を指します。
日程および内容は変更される可能性があります。
出所) 各種情報、Bloombergより当社経済調査室作成
注)MSCI WORLD、MSCI EM、S&P先進国REIT指数は米ドルベース。
原油は1バレル当たり、金は1オンス当たりの価格。
騰落幅、騰落率ともに2020年5月1日対比。
出所) MSCI、Bloombergより当社経済調査室作成
注)上記3図の直近値は2020年5月8日時点。
出所)Bloombergより当社経済調査室作成
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